絶対無理…父死亡、就職で絶望した息子に刺される 「もう一緒に住めない」と母が出て行った直後に 「両親に見捨てられた」と語った息子に懲役13年 父は子煩悩…重い処罰感情を抱いた母「後悔、憎しみがある」
冒頭陳述で検察側は、男に軽度の知的障害があり、就労を巡って両親に反発していたと説明。事件当日、男との口論により母親が「もう一緒に住めない」と出て行き、父親が障害者枠での就労を勧めたことに怒って、犯行に及んだと指摘した。 証拠調べでは、検察官が母親の調書を読み上げ、「約1年前も父親を『やって(殺して)やろうと思った』と言うので、包丁2本を隠した。1本残した包丁で事件が起きてしまった」と振り返り、「夫は子煩悩で、息子をないがしろにしたり、厳しすぎると思ったことはない。最愛の夫が大切な息子に殺され、悲しみと後悔、憎しみがある」などと述べた。 弁護側は男が障害により幼少期から生きづらさを感じてきたことが事件に関係していると主張した。 起訴状などによると、男は昨年6月10日、さいたま市南区のマンションで、同居する父親の胸などを包丁で複数回刺して殺害したとされる。 ■息子「死にたい」と交番へ…迎えに来た父(以下、初報記事)
自宅で同居の父親を刃物で刺し殺害しようとしたとして、埼玉県警浦和署は2023年6月12日までに、殺人未遂の疑いで、さいたま市南区鹿手袋3丁目、無職の男(28)を逮捕、さいたま地検に送検した。父親は搬送先の病院で死亡した。同署は今後、容疑を殺人に切り替え、動機や経緯などを詳しく捜査する方針。 逮捕、送検容疑は10日午後4時過ぎ、自宅マンションの室内で父親(60)を刃物で刺すなどして殺害しようとした疑い。父親には腹部などに複数の刺切創があり、病院に救急搬送されたが同日午後5時15分ごろ、死亡が確認された。 同署によると、男は両親と3人暮らし。母親は事件当時外出していた。午後4時20分ごろ、男が署管内の交番に出頭し、「父親を殺した」と申し出た。現場に駆け付けた同署員らが居室内に血痕と血が付いた包丁を発見。男に現場の状況を確認させ逮捕した。 男は同日昼ごろに同署管内の交番を訪れ「死にたい」などと相談していた。危害言動などはなく、午後2時半ごろに父親が迎えに来ていた。
男は「殺すつもりで刺した」などと容疑を認めているという。