キヤノン、Apple Vision Proの「空間ビデオ」対応3Dレンズを正式発表
キヤノンは、3Dレンズ「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」を11月中旬に発売する。価格はオープンだが、税込77,000円前後の実売が予想される。 【画像】左右のピント差調整を行うための専用スイッチを用意 同社ミラーレスカメラ「EOS R7」と組み合わせることで、立体映像を撮影することができるレンズ。簡単に使えるように設計していることに加えて、EOS R7と組み合わせても税込約28万円という導入しやすい価格もアピールしている。 本レンズは、Apple Vision Proで再生できる「空間ビデオ」対応として、アップルが公式認定している製品。6月に開発発表が行われ、2024年内の発売がアナウンスされていた。なお専用ソフト「EOS VR Utility」での書き出し時の設定により、Apple Vision Proだけでなく、その他のVRヘッドセット用のフォーマットもサポートする。 これまでも同社は3Dレンズを展開していたが、いずれもフィッシュアイだった。今回の製品はフィッシュアイではなく、初めて2つのレンズを並べた「DUAL LENS」となっている。画角が狭いため没入感には劣るものの、高画質で「そこにあるかのような」臨場感が得られるとしている。 撮影できる画角は63度。EOS R7と組み合わせた場合に4Kの写真や映像を撮影できる。1度あたりの画素密度が3D 180度 8K映像よりも高くなるため、より解像感や精細感を得られるという。また、レンズはプリズムを用いない3D方式を再生することで、フレアやゴーストも抑制するとのこと。 2つのレンズの間隔(IPD)は11.8mmとなり、15~50cmという近距離において、もっとも立体感のある映像を撮影できる設計を採用。既存モデルでは1m以上の距離が必要だったが、より近い距離であっても立体感を演出できるように意図している。 ほか、使いやすさを高める使用として、一般的な交換レンズのようにワンショットAFとサーボAFの両方が利用可能。またレンズ前面には、Φ58mmのスクリューフィルターが取り付けられるようになっている。左右レンズのピント差調整もフォーカスリングの操作だけで実施可能。最大径は約69.2mm、長さは約41.5mm、質量は約131gとなる。
編集部:平山洸太