セットアップ、「簡単にキマる」はずが…サイズ・インナー選びとコーデの落とし穴
連載《メンズスタイルブック》
もっとカッコよくなりたいと願うビジネスパーソンに服選びのコツや着こなしの技をお届けする「メンズスタイルブック」。今回は、夏場のビジネススタイルの定番となりつつあるセットアップを取り上げてみました。気鋭のスタイリスト、四方章敬(しかたあきひろ)さんが、セットアップのタイプ別に、大人っぽく見せるインナー選びの方法をご紹介します。 【写真はこちら】3種のおすすめコーデ+1、全部チェック! 四方章敬さんの「リネン混生地のセットアップ」コーデも参考になります
■セットアップ、スーツとの違いは?
念のため説明しておきますと、セットアップとは共生地のジャケットとパンツの組み合わせのこと。それってスーツと同じじゃないかと思われるかもしれませんが、上下が別売りとなっており、それぞれ単体での着用を意識したデザインとなっているところが違います。 基本的にセットアップは(裏地や芯地などの)副資材を極力排除した軽快なアンコン仕立てが主流のため、ノータイスタイルが似合い、ニットやカットソー、ポロシャツといったカジュアルなアイテムと合わせやすいのも魅力です。 そんなわけでオフィスカジュアルが浸透するに伴い、すっかりビジネススタイルの新定番的な存在に。ジャケパンと違って、上下の組み合わせに悩まないで済むところも人気の理由でしょう。特に夏場は、ストレッチの効いたセットアップに、白Tシャツや白スニーカーを合わせた人を、街のそこかしこで見かけますよね? そういうシンプルな合わせがサマになるのも、セットアップのいいところです。 しかし、四方さんは「着こなしが簡単だからとあまり油断しないほうがいい」とアドバイスします。
■サイズ感、「キツめ、ムチムチ」はNG
「特にサイズ感は重要。ストレッチが効いた素材だからか、本人のサイズよりキツめのセットアップを選んでムチムチになっている人をよく見かけます。逆にトレンドのオーバーシルエットも、大人のビズスタイルとしていかがなものかと思います。特に年配の方は、パンツの丈を長めにとる傾向にありますが、今どきのセットアップの持ち味である軽快感を生かしたいのなら、ちょうどくるぶしのあたりで裾上げしたほうがいいでしょう。足元をローファーやスニーカーにしたいなら、ここは気をつけてください」 さらに四方さんは、セットアップとインナーの素材感をある程度そろえることも大切と言います。 「たとえば白Tシャツを合わせる場合、化繊やジャージーといったスポーティーな生地感のセットアップなら問題ないのですが、リネンなどのクラシックな素材感のセットアップだとちょっとチグハグした感じになることもあります」 今回、四方さんはポール・スチュアート青山本店(東京・港)で、ビジネスパーソンにおすすめのセットアップと、それに合うインナーのコーディネートを紹介してくれました。これらを参考に、周囲に差をつける大人のセットアップスタイルを楽しんでくださいませ。