メンバー間のギャラ分配でドロ沼訴訟→和解のSIAM SHADE バンド存続も残った大きなミゾ
ヒット曲「1/3の純情な感情」(1997年)で知られる5人組ロックバンド「SIAM SHADE」メンバーが訴訟で争い、和解した騒動で、その詳細が複数の関係者への取材で分かった。バンドはギャラの分配をめぐって計4000万円の損害賠償請求で係争していた。 【写真】これが話題のSIAM SOPHIA バンドは「1/3――」がフジテレビ系「るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―」のテーマ曲に起用され、ブレークした。 解散→再結成を繰り返した後、リーダーでベースのNATCHIN(53)が11月4日、突然声明を発表。自身とボーカルの栄喜(52)、ギターのKAZUMA(52)、ドラムの淳士(51)の4人がギターのDAITA(53)を提訴していたことを明かした。「その訴訟がようやく和解により円満に解決しました」と報告。バンドは今後も「5人」としたが、DAITA以外の「4人のみで活動することが多くなるかもしれません」とした。 つまり、バンド内で4対1の構図に分かれ、ミゾが今も残っていることをうかがわせた。訴訟の詳細公表は控えたため、SNS上でネットユーザーたちは「1/3も分からない」とヒット曲に引っかけて頭をひねった。 関係者の証言。 「バンドはアミューズのマネジメント終了後、DAITAさんがマネジメントや経理を担当するようになりました。もともとDAITAさんはバンドの再結成に否定的だったけど、栄喜さんらにマネジメントや経理は厳しいと感じてそういった業務を引き受けた。ギャラの分配は栄喜さんらに精算書を示して行っていたんです。ただ、栄喜さんらはギャラの取り分に疑問を抱くようになります」 栄喜ら4人はギャラが正当に支払われていないとしてDAITAを相手取って2021年、東京地裁に提訴した。 バンドのグッズ制作はかねて都内の小売業X社が請け負っていた。栄喜ら4人は訴訟の審理で、15~16年のツアーライブでのX社のグッズ制作をめぐり、DAITAが栄喜ら4人に対して約120万円の虚偽の精算書を示し、不当に得たと主張。他の複数の取引先の精算でも水増ししたなどと指摘した。審理の途中で主張を拡張し、4人に計約4000万円の損害賠償を支払うよう求めた。 DAITAは虚偽の精算はしていないと反論。バンドのマネジメントを無報酬で行うのはおかしいとも主張した。 「審理はドロ沼化したけど、昨年春から和解が検討されるようになった。今年夏には訴外(原告、被告に含まれない)のX社が和解条件案を提示し、協議が進展しました」(前出関係者) 9月に和解が成立した。ただ、X社が解決金として栄喜ら4人に対して計1320万円を支払う――などといった内容。X社が〝肩代わり〟したような形で、周囲には不可解に映った。 リーダーのNATCHINに取材を申し込んだが、折り返しはなかった。DAITAに取材を申し込むと、その代理人弁護士が「この件につきましては、DAITA氏としましては、回答を差し控えさせていただきたく存じますので、御理解賜りたくお願い申し上げます」とした。 バンドは、「SOPHIA」ボーカルの松岡充から声をかけられ、両バンドがコラボする期間限定ユニット「SIAM SOPHIA」が来年2月、大阪でライブを開催予定。DAITAは出演しない。 これがSIAM SOPHIA(Ⓒニコニコ生放送)
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