ベンチで勝利の雄たけびを上げる中嶋監督（７８）＝撮影・金居みつよし

　「オリックス２－１西武」（２３日、京セラドーム大阪） 　今季２２試合目にして、リーグ３連覇中のオリックスが今季初の貯金「１」。中嶋監督は「平良君ですので、なかなか点が取れないだろうと思っていた。先制できたことが大きいかなと思います」と口調に熱を込めた。 　苦手右腕から作った先制機を逃さなかった。二回先頭の頓宮が右翼線二塁打で出塁し、その後１死満塁に。若月が平良のスライダーを中堅方向に飛球を運び、中犠飛で先取点を奪った。 　さらにここで二走・紅林、一走・宗がタッチアップ。中堅・長谷川からの三塁への送球がタイミング的にはアウトとなりそうだったが、送球がそれてセーフに。指揮官は「あれアウトになっていたら、（１点が）消されていたと思うので」とワンプレーの大きさを振り返った。 　積極的な走塁が実を結び、続く福田が中前適時打で２点目を奪取。「２対１で勝つとは思っていなかったんで。やっぱり取れる時にしっかり点数を取っていかないといけないな」と打った背番号１は実感したという。 　一時は単独最下位まで順位が下がったが、徐々に常勝軍団らしい戦いが見られてきた。「勝ちは本当に流動的。いろんな流れがあるので。一気に増えるわけじゃないので、一個ずつ（貯金を）増やしていきたいと思います」と中嶋監督は語気を強めた。ようやくの貯金生活。一戦必勝の姿勢を崩すことなく、頂を目指していく。