駐車券をなくしたので「紛失した場合はこちらへ」のボタンを押したら金額1万円!? 払うべきですか?
コインパーキングで駐車券を紛失した際に「紛失した場合はこちらへ」というボタンが設置されているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。 探せばどこかにあるかもしれないにも関わらず、駐車券がなければ駐車料金がかさむことを気にしたり、焦ったりする人もいることでしょう。また「紛失した場合はこちらへ」のボタンを押した後に高額請求を受けたら、支払いに応じるべきか悩みどころでしょう。 本記事では、コインパーキングなどの時間貸駐車場の使用方法と仕組み、駐車券を紛失した場合の対処法、駐車券紛失時の高額請求に応じる必要があるのかなどを解説します。
時間貸し駐車場の使用方法と仕組み
コインパーキングなどの時間貸し駐車場は、フラップ方式とゲート方式に分類されており、どちらを利用するのかによって図表1のように使用方法や仕組みが異なります。 【図表1】
近年、ロック板がないフラップレス駐車場も増えています。地面に埋め込まれているセンサーなどが駐車を感知し、使用手順はフラップ方式と同じです。 また、フラップ方式は駐車券で料金管理を行わないため、駐車券紛失による高額請求を受ける可能性が高いのはゲート方式の駐車場です。 ■駐車券の紛失時には本来よりも高額な料金を請求されるケースがある 駐車券を紛失した際には、実際の駐車料金と比べて高額な料金を請求される可能性が高いです。実際にコインパーキングの利用約款や駐車場の案内には「駐車券を紛失した際には3万円を支払いのうえで出庫可能」といった内容が記載されています。 駐車券を紛失することで、本来の駐車料金よりも多い金額を支払わなければならないことは把握しておくとよいでしょう。
時間貸し駐車場で駐車券を紛失した場合の対処法
コインパーキングなどの時間貸し駐車場で駐車券を紛失した場合、それぞれで対応方法を定めています。「紛失した場合はこちらへ」のボタンを押して一定の金額を支払えば出庫可能としたり、看板に記載されている緊急連絡先へ連絡してオペレーターの案内に従って料金を支払ったりすれば良いところもあるなど、一律ではありません。 ただし、緊急連絡先へ連絡することで、状況によっては駐車時間分の料金の請求で済むケースもあります。駐車券を紛失したからといってすぐに駐車料金以上の金額を支払うのではなく、まずは運営会社へ相談することを優先して行いましょう。 ■料金請求に納得できない場合は支払う前に運営会社へ相談 コインパーキングの駐車券を紛失して「紛失した場合はこちらへ」のボタンを押した際の高額請求に納得できない場合は、支払う前に運営会社へ電話連絡をしてみてください。 駐車券を紛失した旨を伝えて、請求金額の根拠と今後の手続きについて説明を求めてみるとよいでしょう。 一般社団法人日本パーキングビジネス協会の「時間貸駐車場における表示・運用に関する ガイドライン」にて「駐車券を紛失した際、適切な紛失時料金を徴収すること。」という記載があります。駐車券紛失時の料金を「連絡による返金前提扱い」とし、特段の問題がなければ差額の返金を行うことを推奨したものです。 運営会社によって対応は異なりますが、事前に問い合わせを行い、紛失時の料金を一旦支払ったうえで、後日返金を行ってもらえる可能性は高いといえるでしょう。運営会社に電話をかけても料金問題が解決しない場合には、消費者ホットラインへの相談も検討してみるのも対処法の一つです。