Monster Energy Yamaha MotoGPが2024年シーズンを戦うYZR-M1のカラーリングを発表
アップデートに加え体制も強化! 20年ぶり未勝利からの復活を狙う
2024年2月5日にヤマハのワークスチームであるMonster Energy Yamaha MotoGPが今シーズンを戦うYZR-M1のカラーリングを発表した。 【写真はこちら】2024年型「YZR-M1」の全体 2月1日から3日にかけて行われたシェイクダウンテストに参加したMonster Energy Yamaha MotoGP。プレシーズンテストを前に今季のマシンカラーリングを公開した。 今季のYZR-M1のカラーリングは2023年のものを踏襲した青と黒の配色で大きな変化はなし。2019年からタイトルスポンサーとなっているエナジードリンクメーカー「モンスターエナジー」のロゴが大きくペイントされている。 2023年シーズンはヤマハにとって厳しい1年だった。最高峰クラスでは20年ぶりの未勝利に終わり、2021年のチャンピオンであるファビオ・クアルタラロですら3回の3位表彰台にとどまり、タイトル争いどころか、優勝争いにすら食い込むことができなかった。 2023年の大不振を受け、ヤマハは2024年から新たに導入されるコンセッション(優遇措置)の受けることになった。 ライバル勢に比べ、開発やテストの実施回数が優遇される。プレシーズンテストの直前に行われたシェイクダウンテストは本来テストライダーやルーキーライダーのために用意されたテストだが、コンセッションの恩恵を受けているMonster Energy Yamaha MotoGPとレギュラーライダーの2名もテストに参加。新しいシャシーや空力パーツのテストを行った。 また、Monster Energy Yamaha MotoGPは後述するライダーラインナップの変更だけでなく、復活に向けて体制強化に努めている。 2023年、圧倒的な強さを見せ、2年連続で3冠を達成したドゥカティ。そのドゥカティからマルコ・ニコトラとマッシモ・バルトリーニの2名を引き抜き、巻き返しを図る。 ドゥカティのエンジニアだったバルトリーニは、今季はヤマハに移りテクニカルディレクターに就任。ニコトラは数値流体力学の専門家で、ドゥカティに加入する前はF1で5年間働いていた経歴を持つ。ドゥカティ躍進の要因の一つである空力部門で活躍したニコトラの加入は、ヤマハにとって強力なサポートになるだろう。 エースであるクアルタラロを繋ぎ止めるために早急な改善が求められるヤマハ。今回の体制強化、そして優遇措置の恩恵を受けて躍進を狙う。
河村大志