山崎製パン「創業家」副社長「謎の急死」の真相 「メンタルが治りきっていないのに出社させられていた」
副社長の死について社長は…
そして今年の1月9日を迎える。 「昼前ごろ、(本社に)救急車が来ていました。その時は、また誰か倒れたのかな、と思った程度でしたが、しばらくたっても社内がザワザワしていたので何か事件が起こったんだなと分かりました。出かける予定があるはずの副社長の佐知彦さんがどこにもいない、となって、捜したら12階で亡くなっていたそうです。自殺だと聞いています」(同) 山崎製パンの取引先の関係者が続ける。 「取引先の間では、佐知彦さんがメンタルに不調をきたしたきっかけは、数年前に油脂価格が高騰した際、社長が激怒して佐知彦さんを執拗に叱責したことだ、といわれています。長男の幹雄さんは叱られ慣れていたけど、佐知彦さんは慣れておらず、メンタルをやられてしまった、と。それが治りきっていないのに社長から出社を促され、亡くなってしまったと聞いています」 副社長だった佐知彦氏の死の背景に社長からの圧力や叱責があったのではないか――。山崎製パンの広報部門の担当者は、「週刊新潮」の取材に対してこう答えた。 「個人のプライバシーに関する内容についてはお答えできません。質問に書いてあるような内容は、事実と大きく異なっています」 だが、どこが事実と異なるのかを聞いてもそれには応じない。さらに、この件について社長はどう話しているのかと聞くと、 「これは社長に聞くまでもなく明らかに事実ではないという話です」 どうやら社長との対話がはばかられるようだ。ガリバー企業を率いる創業家の“闇”は深そうである。 有料記事「山崎製パンでまたも事故! 『小指の先端部を切断』…さらに副社長「謎の急死」の真相とは」と5月23日発売の「週刊新潮」では、副社長の死の真相を含め、役員が取引先から現金で「昇進祝い」を受け取っている実態など、山崎製パンの内情を詳しく報じる。
■相談窓口 ・日本いのちの電話連盟 電話 0570-783-556(午前10時~午後10時) https://www.inochinodenwa.org/ ・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター) 電話 0120-279-338(24時間対応。岩手県・宮城県・福島県からは末尾が226) https://www.since2011.net/yorisoi/ ・厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNS相談 電話0570-064-556(対応時間は自治体により異なる) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html ・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧) https://jscp.or.jp/soudan/index.html 「週刊新潮」2024年5月30日号 掲載
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