救急隊員のコンビニ利用OKに 千葉市で運用スタート 長時間出動の負担軽減へ
長時間出動が続く救急隊員の労務負担軽減のため、千葉市は30日、隊員が栄養・水分補給を目的に救急車でコンビニに立ち寄れる運用を11月から始めると発表した。これまでは職務中の買い物が服務規程違反に当たる可能性があるほか、事件や事故と勘違いされ市民に不安を与えるとして、現場レベルで自粛していた。
市消防局によると、救急出動件数は高齢者の増加などにより右肩上がりの傾向で、隊員の立て続けの出動で飲食もままならない状態だった。11月以降は、隊員1人が救急車内に待機するなど要請があれば直ちに出動できる状態を整え、ダッシュボードなどにその旨を記したパネルを掲示した上でコンビニを利用する。 市内の昨年の救急出動件数は6万9155件で過去最多。1日の平均活動時間が16時間に及ぶ隊や、17時間の連続出動の後に15分間の休憩を挟んで2時間稼働した隊もあったという。 県内ではすでに、船橋市や木更津市など複数の自治体で同様の取り組みが行われている。同局の担当者は「救急隊員の疲弊により傷病者に不利益が及ぶことを防ぐための取り組み。ご理解とご協力をお願いする」と説明した。