ジョン・ウィックの過去を描く長編アニメ映画の企画が進行中 チャド・スタエルスキ監督が構想を語る

ジョン・ウィックの過去を描く長編アニメ映画の企画が進行中 チャド・スタエルスキ監督が構想を語る

「ジョン・ウィック」シリーズの監督を務めるチャド・スタエルスキが、キアヌ・リーヴス演じるジョン・ウィックの殺し屋としての過去を掘り下げるアニメ映画に取り組んでいると明かした。 The Hollywood Reporterのインタビューで、スタエルスキは前日譚アニメの企画に言及し、制作チームのメンバーとともに、ジョン・ウィックを主人公にした「長編アニメの開発に没頭している」と述べた。この作品は映画シリーズの前日譚となるが、詳しい時代設定は不明だ。 スタエルスキは、「ジョン・ウィック」の新ドラマシリーズ『John Wick: Under The High Table（原題）』が新たなストーリー展開の機会になるのと同様に、アニメ作品もまた、「ジョン・ウィック」の世界で楽しむ余地をさらに与えてくれるものだと説明している。 「アニメはもう少しクレイジーで変わったことができるし、テレビ番組では、ストーリーテリングや世界観構築においてより踏み込んだ表現ができます」とスタエルスキは言う。「ですから、私たちにとっては繰り返しだと感じることもなく刺激的で、今はそこにエネルギーを注いでいるところです」 「ジョン・ウィック」のアニメ自体は2023年に発表されていたが、多くの人は、このプロジェクトがアニメ番組としてシリーズの世界を掘り下げるものだと予想していた。それが長編映画になるとのニュースは、制作チームがストーリー展開について、より野心的な計画を持っていることを示唆している。多くの詳細は伏せられているものの、ジョン・ウィックの引退を可能にした「不可能なミッション」がアニメ映画で描かれる可能性について尋ねられたスタエルスキは、ストーリーの内容に少し言及した。 「そんな感じですね。かなりいい線いってますが、アニメの楽しさもあります」とスタエルスキは言う。「あくまで楽しいものにすることが目的です。ほかのフランチャイズで見られるような前日譚や続編とは違ったものを作ります。私たちはただ楽しみたいだけなんです。ウィックの世界で楽しみたいけど、すでに（『ジョン・ウィック：コンセクエンス』で）片側の区切りをつけてしまったから、戻って別のメディアを使うことにしようというわけです」 ジョン・ウィックが最後に主役となった作品は2023年の『ジョン・ウィック：コンセクエンス』だが、シリーズのファンは、必ずしもキアヌ・リーヴスが出ていなくても、このユニバースから生まれる新しい物語を見ることができる。2023年9月には、1970年代を舞台に、若かりし頃のウィンストン・スコットを描くドラマシリーズ『ザ・コンチネンタル　ジョン・ウィックの世界から』が配信。また、『Ballerina（原題）』と題されたスピンオフ映画も2025年6月6日に米国公開予定だ。主演はアナ・デ・アルマスだが、少なくともリーヴスはジョン・ウィック役で姿を見せることがわかっている。スピンオフとしてはそのほか、ドニー・イェンが演じたケインに焦点を当てる作品も制作中だ。 その一方で、「ジョン・ウィック」シリーズ第5作も正式に発表されている。今回のインタビューでスタエルスキは、第5作に向けて過去3年間で「3つか4つ」の異なる物語を考えたとしているが、映画の公開時期や、前作の結末からどのようにストーリーを続けるかなどは不明だ。前作『ジョン・ウィック：コンセクエンス』については、IGN USが10点満点をつけたレビューもチェックしてみよう。