【動画あり】「心込めおもてなし」 福島空港4年ぶり台湾定期便 県内観光関係者が歓迎
福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便が16日、4年ぶりに就航した。台湾からの初便には、定員の9割超の163人が搭乗し、福島空港に降り立った。空港や宿泊先では、観光関係者が歓迎し「心を込めてもてなし、さらに福島空港を利用してもらいたい」と意気込んだ。3月末には、福島と台湾を結ぶ国際定期便が新規就航する予定。人の行き来が加速し、交流が一層活発化すると期待される。 午後2時30分ごろ、格安航空(LCC)タイガーエア台湾の機体が、雪の舞う福島空港の滑走路に降り立った。到着ロビーで福島県内の旅館の女将(おかみ)や周辺市町村のキャラクターが出迎えた。 記念式典が催され、内堀雅雄知事が「台湾の皆さんに福島の冬景色と温かい県民性を感じてほしい。交流が促進し、福島の復興を後押ししてくれることにつながると確信している」と喜んだ。 タイガーエア台湾董事(とうじ)長の陳漢銘氏は「交流をより深く続けられるよう、台湾から福島へのチャーター便を増便できるよう努める」と述べた。内堀知事や地元自治体の首長が就航を祝うくす玉を割った。福島空港から台湾に向かう便には全59席中、48人が乗り込んだ。
空港で出迎えた、県旅館ホテル生活衛生同業組合の小口正子女性委員長(磐梯熱海温泉 四季彩一力若おかみ)は「コロナ禍で我慢の時期が続いた。チャーター便をきっかけに県内の良さをアピールできる。地酒や料理など福島ならではの魅力を存分に味わってもらえるよう努めていく」と誓った。 猪苗代町のホテル「マウント磐梯」には午後5時30分ごろ、大型バス2台が到着した。雪が積もり除雪車が作業する天候だった。台湾からの観光客約70人は次々にバスを降りてホテルに入った。雪の中で記念写真を撮る観光客もいた。妻と息子と一緒に訪れた男性(56)は「雪を見ながら風呂に入れると聞いた。期待している」とうれしそうに話した。 東日本大震災の発生前は台湾からの修学旅行も受け入れていたという。一ノ瀬正一社長は「久しぶりの台湾便を歓迎するように雪も降っている。会津の冬は雪がほとんど降らない台湾の人にとって魅力になる。今後も本県に多く訪れるきっかけになってほしい」と期待した。