選手村に有名シェフの味 トリュフに、こだわり調理の魚も―食にもこだわるパリ五輪(下)
選手村で提供される料理には、有名レストランのシェフたちが大会のために手掛けたものがある。 【写真】アレクサンダー・マジア氏が考案した白身魚のスパイス風味、タピオカ添え 独創性の強いシェフが自由な発想で、細部にまでこだわったメニューの一部を紹介する。 【アーティチョーク・クリームとポーチドエッグのクロワッサンにトリュフ、チーズを乗せて】 パリ市内にミシュラン星付きレストランを構えるアマンディーヌ・サイノー氏が考案。「クロワッサンこそパリのシンボル。それを使った楽しくて簡単なレシピ」 カットしたクロワッサンの中にアーティチョーク・クリームを敷きポーチドエッグを乗せた。上からはスライスしたトリュフにチーズ。サクッとしたクロワッサンとトロリとした卵の食感が混ざり合う。クリームと食べればまた違う味わい。フランスらしさを感じる一品。 【地元の白身魚スパイス風味、タピオカ添え】 マルセイユの三つ星レストランのシェフ、アレクサンダー・マジア氏の考案。「独自の魚の調理法を使ったジューシーな海の恵みと野菜のおいしさを引き出した新作」 下味を付けた魚を独自の方法でグリルし、タピオカ入りの野菜スープに浮かべたもの。魚は表面がかりっとしながら中はジューシー。タピオカのモチモチした食感とも合う。スープのだしを昆布やかつお節などから取り、味付けにみそとみりんも。日本人の口にも合いそうな一品。 【チキンタンディール】 星付きレストランのシェフであり、仏国内外に多数の店舗を持つアクラム・ベナラル氏が考案。「シルクロードの柔らかなスパイスのチキンタンディールで選手の皆さんを料理の旅へいざなう」 数種類のスパイスにつけ込んだ鶏肉に、独自の焼き方で火を通す。そこにパクチーやミント、ヨーグルトとスパイスを混ぜて作った緑色のソースを添える。見た目も鮮やかな一品。スパイス香る鶏肉だけでなくソースのうまみも味わえる。