『ドラクエ アベル伝説』女剣士デイジィはなぜティアラよりも人気? 5つの理由
視聴者が「一番長く一緒にいた」のはティアラではなくデイジィ!
アベルがそれまでの人生において「一番長く一緒にいた女の子」は、間違いなく幼なじみのティアラです。しかし、彼女は物語の序盤で「魔王バラモス」に拉致されてしまうので、視聴者が「一番長く見ている女の子」および「アベルと一番長く一緒にいる女の子」はティアラではなくデイジィであるといえます。 一流の剣士で、気丈で、幼い頃に離別した弟妹のことを思わない日はなく、旅の仲間たちへの情に厚く、きれいな服を見て目を輝かせる女の子らしい一面があり、実はネズミが嫌いで、そしてアベルにほのかな思いを寄せている……。ひとりのキャラをこれだけ丁寧に描写されたら、「好きになるな」という方が難しいというものです。 ●こんなにいい子がなぜ…応援したくなる「おいたわしさ」 デイジィは仲間として旅を続けるうちにアベルへ思いを寄せるようになりますが、彼は(恋愛対象としては)ずっとティアラだけを思っているため、その恋がかなうことはありませんでした。 また、デイジィの弟妹のうち妹の「ルナ」はずっと昔に亡くなってしまっており、「アドニス」と名乗っていた弟の「トビー」とは再会できたものの、彼は魔王軍との戦いでデイジィをかばって命を落としてしまいました。 それでも決してうつむかない彼女の強さを前に「こんなにいい子がなぜ報われないのか」という思いを抱きつつ、彼女を応援する気持ちをよりいっそう強くした人も多いのではないでしょうか。 物語のキャラがつらい目に遭う展開は、時として読者や視聴者にストレスをかけます。しかし、作り手が加減を間違えなければ、キャラを応援したくなるスパイスにもなります。彼女にずっと笑っていてほしい……。ファンのそんな思いも、デイジィ人気の一因ではないでしょうか。 ●「声優・三田ゆう子さんが演じるキャラ」のギャップが刺さる! 最後は『アベル伝説』から少し離れたトピックです。デイジィを演じた三田ゆう子さんは、本作より前にアニメ『うる星やつら』の「弁天」役や『めぞん一刻』の「六本木朱美」役でも知られていました。 弁天は「江戸っ子」といえるくらい威勢のよい口調と性格をした女の子、朱美さんはスナックに勤めるあけすけとした大人の女性で、どちらも三田さんの演技がピシャリとハマっていました。三田さんが演じるキャラを知っていた人には、『アベル伝説』でデイジィが時おり見せる「年ごろの女の子」な振る舞いがより深く「刺さった」のではないでしょうか。 『アベル伝説』はdアニメストア、FODプレミアム、U-NEXTなどで全42話が配信中です。アニメを改めて見直していると、2024年11月14日の発売が発表されたHD-2D版『ドラクエ3』でデイジィという名前の女戦士を作りたくなりますね。
蚩尤