<センバツ>筑陽学園、持ち前の粘り強さで甲子園初白星 九州王者のプライド胸に
筑陽学園が持ち味の粘り強さを発揮した。 同点の七回。2死から四球で4番・江原が出塁し、暴投で二塁に進む。5番・野田は、3球目の直球を振り抜くと、打球は中堅手の頭上を越えて勝ち越しの適時二塁打になった。 【決勝の二塁打を放つ筑陽学園・野田】 逆転を許した直後の四回は2死一、三塁から2番・福島が外寄りの変化球に食らいつく。三遊間をしぶとく抜ける左前適時打で、試合を振り出しに戻していた。 福知山成美の先発右腕・小橋は制球力がある。このため筑陽学園の各打者は、直球とスライダーを見極めて、各自が狙い球をしっかり絞ることをチーム内で徹底していた。 昨秋の九州大会は1回戦でサヨナラ勝ち。準々決勝と準決勝は延長戦を制して勝ち進むと、決勝では5点差をひっくり返して初優勝を果たした。 2003年夏の選手権はダルビッシュ有(米大リーグ・カブス)を擁して準優勝した東北(宮城)に初戦で敗れた。「九州王者としてのプライドを持って戦いたい」と話していた江口監督。筑陽学園が16年ぶり2度目の甲子園で、念願の春夏通じて初の白星をつかんだ。【長田舞子】