「政治とカネ問題、解決は当たり前」立憲幹事長・小川淳也氏7選確実
香川1区(高松市の一部など)は立憲前職で党幹事長の小川淳也氏(53)が自民前職の元デジタル相、平井卓也氏(66)との事実上の一騎打ちを制し、7選を確実にした。前回に続いて選挙区で勝利する見通しで、党幹部としての面目を保った。 【注目の「裏金議員」の当落どうなった】 当選確実の一報が入った後の午後9時過ぎ、小川氏は東京都内の党本部でテレビ局のインタビューに応じ「政治とカネの問題の解決は目的でもゴールでもなく、やって当たり前のこと。これで国民からほめてもらえるようじゃ駄目。その信頼を原動力として行き詰まった社会を変えていくんだという主張を懸命に展開した」と選挙戦を振り返った。 一方、選挙期間中に地元入りできたのは1日だけ。別のテレビ局の取材に「全国的な責任を背負う立場で戦った。地元を回れず不安や心配はあったが、力を貸していただいたことに感謝の念でいっぱいです」と話した。 小川、平井両氏の対決は8回目。小川氏は過去5回、選挙区で平井氏に敗れ、4回は比例代表で復活当選している。2021年の前回選は共産との共闘が奏功し、約1万9000票差で平井氏に快勝した。 今回は公示約1カ月前に共産が候補者擁立を発表。小川氏側は「ぎりぎりまで共闘を目指す」と模索したが、候補者一本化には至らず、野党票分散の影響も懸念された。9月に野田佳彦氏が党の新代表に選ばれ、自身は幹事長に就任。メディアへの露出は増えたものの、選挙期間中は公認候補の応援で全国を駆け回り、地元入りしたのは総決起集会を開いた20日だけだった。それでも、地方議員や後援会組織がフル回転した。 一方、雪辱を果たせなかった平井氏は地元紙などのオーナー一族として知られ、閣僚を務めた祖父、父から受け継いだ強固な地盤を誇ってきた。選挙戦で「政権交代はリスクが高すぎる」とし「生まれ育った香川、日本を守るために皆さんのお力を」などと訴えた。 地方議員と連携しながら国とのパイプ役を果たしてきた実績などを強調したが、巻き返せなかった。【佐々木雅彦、川原聖史、三上健太郎】