国登録有形文化財、中国地方の28件答申 国の文化審議会 庄原市の削岩機メーカー旧本社など
国の文化審議会は19日、広島県庄原市東城町の削岩機メーカー・ヤマモトロックマシンの旧本社事務所や山口県周防大島町の長尾八幡宮の本殿など中国地方の28件を含む158件の建造物を登録有形文化財にするよう文部科学相に答申した。答申通り認定される見通し。 【写真多数】国登録有形文化財に答申されたヤマモトロックマシンの旧研究室棟や長尾八幡宮本殿 ヤマモトロックマシンの旧本社事務所兼主屋と旧研究室棟はいずれも昭和初期の建築とされる。幾何学的な意匠で飾った窓などレトロな外観が特徴で、歴史的街並みが残る街道沿いに立つ。 長尾八幡宮の建造物群9件も選ばれた。このうち、1916年に再建された檜皮葺(ひわだぶき)の本殿と銅板葺の拝殿は、秀逸な装飾で造形の模範になっているとの評価を受けた。 このほか山口市の一の坂川沿いに昭和初期に建てられた船越家住宅主屋や、萩市の明治創業の料亭高大の玄関、建築家の故前川国男氏が設計した岡山県庁舎本館(岡山市北区)なども選ばれた。 また答申は、文化財保存に必要な技術を持つ選定保存技術保持者・保持団体に、玉鋼(たまはがね)製造(たたら吹き)の堀尾薫さん(55)=島根県奥出雲町=たち6人と3団体を認定するよう求めた。
中国新聞社