【独自】顧客情報200回以上 業者に売却 NTT西子会社 元派遣社員の男
NTT西日本の子会社NTTビジネスソリューションズ(BS社、大阪市)から顧客情報928万人分が流出したとされる事件で、不正競争防止法違反(営業秘密領得、開示)の疑いで岡山県警に逮捕されたBS社の元派遣社員の男(63)=兵庫県芦屋市=が、顧客情報を200回以上にわたって名簿業者に売却していたことが1日、関係者への取材で分かった。売却で得た総額は2千数百万円に上るとみられるという。 男はBS社で勤務していた2013年7月~23年2月ごろ、社内で取り扱っていた企業や自治体など69団体の保有する個人情報を持ち出し、複数の名簿業者に売却していたとされる。「金に困ってやった」と供述しており、県警は金が必要になるたびに顧客情報を名簿業者に売却していた可能性もあるとみて、詳しい経緯を調べる。 男は23年1月17日、BS社が運用保守するコールセンターシステムのサーバーから営業秘密に当たる山田養蜂場(岡山県鏡野町)の顧客の氏名や住所、電話番号など3万2759人分の個人データをノートパソコンにダウンロードし、東京都内の名簿業者にメールで送信したとして1月31日に逮捕された。県警が動機や金の使い道などについて裏付けを進めている。