高校生の息子が毎朝「朝シャワー」をしています。本人に「ムダ使い」を意識させたいので、どのくらいの水道ガス代がかかっているのか教えてください。
毎朝、1日のスタートにシャワーをしている人にとって、水道代やガス代は気になるでしょう。これらの費用負担が増加すると、家計が圧迫され、経済的な余裕がなくなる可能性があります。そこで本記事では、シャワーにかかる水道代とガス代について解説し、さらに効果的な節約のコツを紹介します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
シャワーでかかる水道代とガス代
本項では、シャワーでかかる水道代とガス代をシミュレーションします。 水道代とガス代の計算方法は、以下のとおりです。 ・水道代:水量×水道料金の単価 ・ガス代:水量×上昇温度÷(熱効率×発熱量)×単位料金 シミュレーションの条件は、次のとおりです。 ・水道料金の単価:0.24円/リットル(東京都水道局) ・シャワーの湯量:10リットル/分 ・シャワー使用時間:10分 ・上昇温度:20度→35度 ・発熱量:45MJ/立方メートル(1万750キロカロリー) ・熱効率:80% ・都市ガス単位料金:153.96円/立方メートル(東京ガス、2024年11月検針分 B表) 上記の条件の場合、水道代とガス代は次のようになります。 ・水道代:100リットル×0.24円=約24円 ・ガス代:100リットル×15度÷(80%×1万750キロカロリー)×153.96円=約26.8円 シャワー1回あたりの水道代は約24円、ガス代は約26.8円です。この料金をもとに計算すると、1ヶ月(30日)毎日シャワーを利用した場合、水道代は約720円、ガス代は約804円になります。また、年間に換算すると、水道代は約8640円、ガス代は約9648円です。
朝シャワーの水道代とガス代を節約するコツ
水道代やガス代は、ちょっとした工夫を取り入れることで節約できます。1回あたりの節約額は少ないかもしれませんが、毎日続けることで、トータルで見ると大きな節約につながります。 本項では、朝シャワーの水道代とガス代を節約するコツについて詳しく見ていきましょう。 ■シャワー時間を短縮する シャワーの時間を短縮すれば、水道やガスの使用量が減り、結果的に水道代やガス代を節約できます。 経済産業省 資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」によると、45度のお湯をシャワーで流すのに1分間短縮するだけで、年間にガスが12.78立方メートル、水道が4.38立方メートルも削減でき、ガス代は約2070円、水道代は約1140円の節約が可能です。 ■お湯はこまめに止める 節約には、シャワーのお湯をこまめに止めることも大切です。シャワー中にお湯を止めることで、水道やガスの使用量を削減できます。 例えば、頭や体を洗っている間にシャワーを止める習慣をつければ、ムダなお湯を流すことがなくなります。小さな節約を積み重ねることで、最終的には大きな節約につながるでしょう。 ■温度設定を控えめにする ガス代は前述のとおり、「水量×上昇温度÷(熱効率×発熱量)×単位料金」で算出されるため、温度が上がるほどガス代は高くなります。 そのため、ガス代を節約したいと考えるのであれば、設定温度を控えめにすることをおすすめします。極端に温度を下げる必要はありませんが、体調に悪影響を及ぼさない範囲で温度調整を検討してみるとよいでしょう。 ■節水タイプのシャワーヘッドを活用する 節水タイプのシャワーヘッドを活用することも、節約に有効です。節水タイプのシャワーヘッドは、水の出る穴を小さくして水圧を高める設計をしており、水の勢いを保ちながら使用する水量を減少させられます。そのため、シャワーヘッドを交換するだけで水道代を効果的に節約することが期待できます。