シャラポワの進撃にも止まない批判の声。次の対戦相手は「なぜ特別待遇?」
ドイツのシュツットガルトで行われている女子テニスのポルシェ・グランプリでドーピング違反により15ヶ月の出場資格停止処分から復帰した元世界ランキング1位のマリア・シャラポワが28日(日本時間29日)に行われた準々決勝で世界73位のアネット・コンタベイトを6-3、6-4で下し、ベスト4進出を決めた。シャラポワは一回戦からの3試合を終えて、まだ1セットも落としていない。 シャラポワは29日の準決勝で世界19位のクリスティナ・ムラデノビッチと対戦するが、そのムラデノビッチは他の選手同様、シャラポワが主催者推薦で同大会に出場していることを不服としており、同日の会見でシャラポワが、「特別な待遇を受けている」と主張した。 同大会のスポンサーである高級車メーカー「ポルシェ」は、シャラポワと個人契約を結んでいる企業。それもシャラポワが特別待遇されている理由だと、他選手からの不満は募るばかりだ。 英国のBBCニュースによると、ムラデノビッチは会見で「この大会が彼女にドローに入って欲しいのはわかる。彼女はとても有名で、大会はさらなる注目度を求めている。それはビジネスの一部。でも主催者推薦を得ることが、公平なことかどうかを問いたい。彼女は禁止薬物使用が明らかになった選手。でも彼女がそういうことになった最初の選手ではない」と切り出し、「(同じ立場の)他の選手だって復帰してテニスをプレーする権利がある。でも(シャラポワとは)違う。他の選手は大会から招待を受けない」と強烈に批判した。 「もちろん、彼女はもう一度テニスをする資格を得た。でもなぜ彼女は他の選手に比べて特別な待遇を受けているの?」と、素朴で大胆な疑問を口にした。 ところが、そのムラデノビッチのコメントが準決勝のモチベーションになるかと聞かれたシャラポワの方は「全く(ならない)」と涼しい顔だ。 「私は(人からのコメントを)自らの復帰のモチベーションとするような人間ではない。私のテニスでそれに答える」と強気な姿勢。 「(ここまで3連勝して準決勝進出という)私の結果が必要なことをすべて語っている。私の復帰で最も大きな割合を占めているのは、コートで何が起こっているかということ」と、5度のグランドスラムを制してきた元王者らしい返答をした。