人気漫画「ハレ婚。」作者激怒 アプリの画像無断使用訴え→先方の賠償金支払い意思明かし収束へ
人気漫画「ハレ婚。」作者で知られる漫画家NON氏が21日までに自身のX(旧ツイッター)を更新し、一部アプリの広告に同作の画像を無断使用されたとして、300万円の損害賠償請求をする意向を明らかにした。 【写真】無断使用に法的対処を宣言した漫画家NON氏 NON氏はその後、先方から支払いの意思があったことも明かし、振り込身を確認でき次第「誠意を受け止め、関連の投稿は全て削除します」とした。 NON氏は当初「SNSアプリ『GRAVITY』の広告内にて私の著書『ハレ婚。』の画像が無断使用された件、アプリの運営会社である『HiClub株式会社』宛に・広告の削除・無断使用した画像の報告・公式の謝罪文 を要求するメールを送りました。反応が無いもしくは不誠実である場合は法的に対処します」と投稿。その後、この投稿につなげる形で「当該の広告は削除された模様。が、内容に誠意があるとは判断できませんでした。講談社とも相談し、300万円の損害賠償を請求しました。大変高額です。でも、いち企業が著作権を軽視することを私は今後も許しません」と、同作を連載した講談社に伝えたことも明かした。 請求額について「震えちゃうわ。こんな金額請求したことないよ。マジ何やらしてくれてんのって感じ」としながら「でもAIみたいな無名の謝罪メールだけで許したら、やったもん勝ちみたいになるじゃん。これからもっと増えるじゃんか」と怒りあらわに。「委託先が制作した広告素材をHiClub社のチェック体制が排除できなかったんだってさ。委託先って誰だよ。AIか。テキトーな仕事してんじゃねー!広告素材じゃねー!」と胸中を吐露した。 画像使用はNON氏のSNSフォロワーからの連絡で発覚したという。画像を見たNON氏は「なにぃ。これは『ハレ婚。』のまどかですね。無断で広告に使うなんて悪質だなぁ…許せん。情報求む!」と呼びかけていた。 その後、NON氏は21日に投稿を追加。「地の果てまで追う覚悟でしたが、先程賠償金を全額支払う方向で進めている、と連絡をいただきました。振込が確認できたら誠意を受け止め、関連の投稿は全て削除します。二度と同じ問題が起こらないよう願います。講談社とみなさまの応援のおかげに他なりません。今後もマンガに尽力いたします」と報告した。 一連の流れを振り返り「今回のことで、私が思ってた以上に著作権侵害がたくさんあることを知って悲しくなった。私はずっと作品の価値は他人が決めるもので、うつろうものだと思ってた。でもそこにかけた想いや時間や犠牲を軽んじられたこの怒りは、自分だけのたしかなものだと思う。忘れないでいよう」とつづっている。 「ハレ婚。」は「週刊ヤングマガジン」(講談社)にて、2014年から約5年間連載された。一夫多妻制が認められた日本を舞台に、第3夫人となった女性が主人公の物語。続編「ハレ婚。おかわり!」も連載されたほか、22年には朝日放送で島崎遥香主演でドラマ化された。「GRAVITY」は2020年にリリースされたSNSアプリで「心友ができる優しいSNS」のキャッチコピーをうたっている。