早大時代の恩師・石山建一さんが岡田彰布監督を祝福「腹芸をやってほしい」とさらなる注文も
(セ・リーグ、広島1-2阪神、12回戦、阪神6勝5敗1分、3日、マツダ)早大野球部で監督を務めた石山建一氏(81)が3日、教え子である阪神・岡田彰布監督(66)が虎将として球団1位タイの514勝を挙げたことを祝福した。また、巧みな戦術から「伊予の古だぬき」と呼ばれた藤本定義監督と比較し、岡田監督には〝腹芸〟の習得をすすめた。 【写真】阪神・岡田彰布監督、藤本定義監督に並ぶ虎将514勝目も「そんなん関係ないやん、関係ないってもう」と笑顔 阪神の監督として歴代1位の勝利数に到達し、本当におめでとうございます。僕は早大の先輩でもある藤本定義さんとお会いしたことはありませんが、「伊予の古だぬき」というあだ名がついていて〝腹芸〟ができたと聞いています。 岡田監督は正直な人だから、あんまりそういう駆け引きはしないが、もう少しとぼけてやってもいいと思います。自分の腹の内を見せないでほしい。岡田監督は負けたらこの野郎という態度になって、勝ったら喜ぶ。こういった姿勢も負けん気が強いからですが、もう少し〝腹芸〟をやってほしいですね。 大学時代から野球の偏差値はものすごく高かった。明大のエースだった鹿取義隆(のちに巨人入団)はスライダーとシュートを得意としていました。僕は他の右打者にはスライダーを狙えと言いましたが、岡田監督は内角でも詰まらなかったから「インコースも強いから引っ張っていいよ」と伝えていました。打ち方がいい。他の選手への手本として打たせました。 指導者としての経験もとても豊富です。森下にはシーズン中に直接指導しましたが、今だけではなく、将来まで考えての行動でしょう。阪神の若手選手はこれまで以上に謙虚になって、その教えに耳を傾ければ必ず大きな財産になります。 阪神の試合をテレビで見られないときはYoutubeで誰が打ったかとか、試合の内容も含め、全試合チェックしています。去年はみんな頑張ったから給料も上がっているし、勝ち癖もついた。今季はさらにチームの勢いが増していくと期待していましたが、ずいぶん苦戦しています。 近本を4番で打たせたり、佐藤輝、大山に加え、ノイジーも2軍で調整させ、やりくりをしている。すごく苦しい戦いをしていて、気の毒に思っています。ただ、シーズンの後半戦を見据えているからこそ、もう一度鍛え直せという考えでしょう。選手はコンディションを整えて責任を果たし、チームを引っ張る岡田監督にはもっともっと勝利数を増やしてほしい。応援しています。(元早大野球部監督)