あおぞら銀株が一時2.7％高、下方修正も自己資本比率改善など評価
（ブルームバーグ）： あおぞら銀行の株価が続伸。前期（2024年３月期）の連結純損失（赤字）が従来予想の280億円から498億円に拡大すると前日発表。ただ、業績悪化の要因となった米商業不動産向け融資で、新たな破綻懸念先が発生していないことなども同時に開示した。
あおぞら銀の株価は２日の取引で、一時2.7％高の2532円を付けた。その後は１％台で推移している。
前日の発表によると、下方修正の主因は繰り延べ税金資産の取り崩しに伴う税金費用145億円を計上。一方、米オフィス向け不動産融資では、破綻懸念先２件のローン売却完了も公表。貸倒引当金について戻入益を計上できる見込みとした。
モルガン・スタンレーＭＵＦＧ証券の長坂美亜株式アナリストらは、25年３月期の業績に影響はなく、前期末の中核的自己資本（ＣＥＴ１）比率が改善するとの会社側の開示について「短期株価はポジティブに反応する可能性がある」と評価。ただ、業績変動リスクには注視が必要としている。
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Kazu Hirano
