ミャンマー反軍政「挙国一致政府」保健・教育相が会見 「徴兵制は虚偽の法律、国を破壊」
ミャンマーで、クーデターにより全権を掌握した国軍に対抗し、民主派が結成した「挙国一致政府(NUG)」のゾーウェーソー保健・教育相が今月、東京都内の「駐日代表事務所」で産経新聞のインタビューに応じた。ゾーウェーソー氏は、国民5千人以上が国軍に殺されたと表明。国軍が発表した徴兵制について「虚偽の法律によるものだ」と批判し、若者の国外脱出を引き起こして「国を破壊している」と述べた。主な一問一答は次の通り。 --ミャンマーの現状はどうなっているか 「国土の65%をNUGと少数民族抵抗組織が支配している。クーデター後、国軍に5千人余りの国民が殺害され、約300万人が国内避難民となった。逮捕者は2万6667人で、子供726人と女性5497人が含まれる。医師や看護師ら医療従事者112人も殺害された」 --民主派は戦闘で国軍に対抗している 「クーデター後、国軍は、平和的な抗議運動を行っていた人々を殺害した。われわれは自衛しなければならなかった。銃を持っておらず、探し求めた。少数民族抵抗組織の指導と支援で、国民防衛隊(PDF)を組織した。 --国軍に拘束されている民主化運動指導者のアウンサンスーチー氏は、非暴力を訴えてきた 「民主派が自衛しなければならないことは、スーチー氏も理解し、支持してくれているだろう。そうでなければ、国軍はすぐに彼女を解放し、武力に反対だと言わせるはずだ。彼女がまだ獄中にいるということが、国民と共にいることを意味している」 --国軍はいずれ総選挙を実施するとしている 「違法、不正不法であり、国民や国家にとって非常に危険だ」 --国軍は徴兵制を可能にする法制度を発表した 「偽りの法律だ。徴兵をいやがる若者は町を離れ、国軍は国を破壊している。逃れた若者の多くはわれわれの革命に参加し、国民防衛隊は大きくなっている。他にも国境を越え、自由な地域へと移って行く者もいる。ヤンゴンやマンダレーなど都市の工場や建設現場には労働者がいなくなり、経済は破壊された」 --スーチー氏の現状は