蓮舫批判は女性差別…「赤旗」の奇妙な主張に、元共産党幹部は「自分たちがはしゃぎ過ぎたせいで負けたことが分かっていない」
蓮舫氏への批判は、異常な“女性差別”──!? 日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」は7月20日、《メディア 異常 蓮舫氏たたき “女性差別”“民主主義後退”と批判 「私は黙らない」蓮舫氏き然》との記事を掲載した。共産党は蓮舫氏への批判が《政治分野におけるジェンダー平等に深刻な悪影響を与えかねない》と憂慮するのだが、まずは記事を見てみよう。 【写真】物議をかもした「共産党」による“蓮舫・抱きつき”戦略の証拠写真 ***
都知事選で蓮舫氏は約128万3000票を獲得したものの3位に終わった。この結果を「2位じゃだめなんでしょうか」の発言に引っかけて報じたメディアは少なくなかったが、赤旗=共産党は、これがお気に召さなかったらしい。 NHK、日本テレビ、時事通信の報道を紹介し、マルクス主義の関連図書の刊行で知られる出版社の関係者が識者として登場。《声を上げた女性の落選をあざ笑うかのような報道は、立場の弱い人の発言の機会を奪い、民主主義を後退させる》と強く批判した。 さらに東国原英夫・元宮崎県知事の「生理的に嫌いな人が多い」、タレント・上沼恵美子の「頭がいいっていうのを出しすぎ」などの発言も問題視。特に上沼に対しては、「発言」ではなく「放言」の単語を使い、悪意をにじませた。 記事の後段では全国フェミニスト議員連盟が取材に応じ、《「政治分野でジェンダー平等を目指す運動をなえさせるような攻撃」》、《「現状でも選挙戦に高い壁がある女性候補者に対して、落選すればどうなるかという『見せしめ』そのものです」》と異議を唱えた。 実は赤旗と類似した主張を行った記事は、すでにネット上で炎上している。弁護士JPニュースは7月23日、「なぜ蓮舫氏に『からかい』が集中するのか? “ものを言う女性”バッシングの背景にある『女性差別』の構造」との記事を配信した。
男性社会に逆らった蓮舫氏!?
記事の詳しい紹介は割愛させていただくが、弁護士JPニュースは蓮舫氏に批判が殺到している理由として「ミソジニー(女性嫌悪)」が背景にあると指摘。《男性社会に逆らう女性に対する処罰感情》を問題視した。 記事には批判が殺到。例えばXを見ると《土井たか子さんも、ものを言う女性だったけど嫌われてなかった》、《蓮舫さんが叩かれるのは発言がおかしいから》、《都合よく女性差別を利用しないで》──といった投稿が次々に表示される。 元参議院議員で共産党の政策委員長を務め、2005年に離党した筆坂秀世氏は「都知事選が終わっても蓮舫さんに批判が集中していることは事実です。しかし、その背景に女性差別があるという主張には同意できません」と話す。 「私も蓮舫さんは2位だろうと予測していました。3位は大惨敗で、これほど得票が伸びなかったのは東京都の有権者を惹きつける魅力を提示できなかったことが根本的な原因です。彼女に対する批判で最も多いのは『批判ばかりでうんざり』であり、上沼恵美子さんを筆頭に多くの女性も苦言を呈していたことを考え合わせると、蓮舫さんへの批判に女性差別の要素があるとは思えません。さらに選挙に勝利したのは同じ女性の小池百合子さんです。赤旗の指摘を敷衍すると『都知事選で小池さんは女性差別の対象にならず、蓮舫さんだけに差別が向けられた』ことになります。これに違和感を覚える有権者は多いのではないでしょうか」