【エリザベス女王杯】前哨戦の好走ライン見極めが大事 データが導くのはハーパー、マリアエレーナ、イズジョーノキセキ
メジロドーベルとの共通点
この秋は話題多きGⅠが続いた。牝馬三冠、皐月賞馬とダービー馬の最終戦、そしてイクイノックスとドウデュースの激突。記録もタケホープ以来50年ぶりのダービー、菊花賞二冠なるかが取り上げられ、結末はメジロマックイーン以来となる重賞初出走での菊花賞Vと、日本競馬の歴史を感じる場面が多かった。 【アルゼンチン共和国杯2023 注目馬】東京コースは複勝率100%、得意舞台で能力全開だ! SPAIA編集部の注目馬を紹介(SPAIA) 秋のGⅠ後半戦の開幕を告げるエリザベス女王杯は、前半のような話題は若干少ないが、そのひとつがジェラルディーナの連覇だ。古馬混合になった1996年以降、連覇はメジロドーベル、アドマイヤグルーヴ、スノーフェアリー、ラッキーライラックの4頭が達成した。 このうち、前年制覇から連覇までの1年間で勝ち星を挙げた馬が3頭。1年間未勝利だったのはメジロドーベルしかいない。ジェラルディーナは有馬記念3着を最後に馬券圏内がない。近走絶好調とは言いがたい成績だが、メジロドーベルも似たような戦歴で、1番人気は年下のファレノプシスに譲った。前走毎日王冠6着から女王の座を死守。ジェラルディーナもオールカマー6着から連覇を目指す。
1番人気はわずか1勝
近年、馬券に欠かせない3歳は、秋華賞3着ハーパーとシンリョクカ、ブレイディヴェーグの3頭が登録した。 ハーパーやシンリョクカの前走はデータで照合できるが、ブレイディヴェーグの前走ローズS2着は異例のローテだ。能力に体が追いついていないため、間隔をとり、大事に育てられた結果、秋華賞をスキップすることになった。ローズSを勝ったマスクトディーヴァは秋華賞でリバティアイランドの2着に入っており、能力的には牝馬トップクラスとそん色ない。ジェラルディーナの連覇とブレイディヴェーグの取捨が馬券のカギを握りそうだ。データは阪神施行の3年を含め、過去10年分を使用する。 阪神で行われた3年のうち、21、22年が波乱だったせいもあり、1番人気は【1-2-2-5】勝率10.0%、複勝率50.0%とGⅠとしてはやや寂しい数字だ。 エリザベス女王杯は人気を集めそうな前走1着馬が【3-3-2-37】勝率6.7%、複勝率17.8%とよくない。ちなみにヴィクトリアマイルでも同期間【0-3-0-38】と不振、今年勝ったソングラインも前走10着だった。牝馬GⅠは連勝が難しい。 人気に戻すと、3番人気が【4-0-2-4】勝率40.0%、複勝率60.0%と目立ち、6番人気以内は横並びといった感じ。9番人気以下の伏兵も台頭する。 3歳【2-4-2-30】勝率5.3%、複勝率21.1%、4歳【7-3-6-44】勝率11.7%、複勝率26.7%と4歳が優勢。3歳は秋華賞を目標に進め、そこから転戦してくるのに対し、ここは4歳の目標レース。斤量は3歳でも、状態面は4歳が上回るケースが多い。