「小池さんに期待感はない」 芸人・たかまつななが小池都知事、蓮舫を辛口採点
今月20日に告示された東京都知事選挙。芸人で「笑下村塾」代表のたかまつななが解説する今回の選挙のポイントとは。【前後編の後編】 【写真を見る】「母親に似てイケメン!」 アイドルだった蓮舫氏の息子・村田琳さん(27) ***
小池さんも蓮舫さんも“都知事”選で戦うのに、土俵違いの政党政治や政局を感じさせるから嫌われてしまう。 東京都は日本の首都ですから、国政にも少なからず影響があるにせよ、「反自民」や「反共産」の対立が透けて見えて、都政に対する意志があまり感じられません。古い政治体制の延長線上で勝負している印象を受けます。 これは蓮舫さんに関してですが、とにかく相手を批判するイメージが付いている人も少なからずいると思います。批判ばかりでは東京を変えてくれるという期待を寄せることができません。小池さんを気にして公約発表も先延ばしにしていました。中身が見えない“批判の人”になってしまっていて、もったいないですよね。
小池都知事に「期待感はない」
片や小池さんも「希望の党」設立の時に多くの期待を浴びましたが、結局国政には出ず、中途半端なまま都知事を続けてきた。世間の風を読むポピュリズム的な政治家だと思います。 豊洲市場移転の際は、知事自らエビデンスのない批判や議論をリードしました。もともと小池さんは保守派の政治家。年齢も重ね新しいことをしてくれる期待感はありません。8年前に掲げた公約「7つのゼロ」は一つしか達成されておらず、2期目の“成果”も得票数に影響するでしょう。 もっとも人気の取れる政策には積極的に着手しますので、小池さんを支持する都民も一定数いるとは思います。しかし、いざ政局騒動に陥った際には、都民ファーストではなく“自分ファースト”になってしまうのではないかと一抹の不安を覚えます。
未来を創ることができる可能性を持つ東京
今回は、告示前から蓮舫さんが都知事選に立候補を表明したことについて文句を言う人が多くいますが、もし彼女が立候補を表明していなかったら小池さんは惰性で3期目に入るところでした。対立候補の存在によって政策議論も活発化していきましたし、小池さんの2期8年間を見直す機会が増えたと思います。 7月に行われる選挙では、「未来を描く力を持ち合わせている知事」を選びたいですね。 日本は本当に希望の持てない国になってしまいました。その中で東京は潤沢な予算に恵まれ、他自治体に比べて多様な資金の使い方ができる、つまりは未来を創ることができる可能性があるのですから。 たかまつなな 社会起業家・笑下村塾代表 前編「『“演出された強さ”ばかり目立つ』 山口真由が指摘する蓮舫の弱点」では、信州大学特任教授の山口真由氏が、小池都知事と蓮舫氏の“気がかりなポイント”について語っている。 「週刊新潮」2024年6月27日号 掲載
新潮社