【衆院選｜新潟3区】〝無党派層〟がカギ：3候補はどう戦う【新潟】
27日に投開票を迎える衆議院議員選挙の戦いをシリーズでお伝えします。2回目は【新潟3区】です。 【動画】【衆院選｜新潟3区】〝無党派層〟がカギ：3候補はどう戦う【新潟】 届け出順に、立憲民主党の元職・黒岩宇洋さん、自民党の前職・斎藤洋明さん、日本維新の会の新人・吉村祐一郎さんの3人が立候補しています。新選挙区に、都市部の新潟市北区の全域と秋葉区が加わったことで、無党派層が勝敗の鍵を握ります。それぞれどんな選挙戦を展開するのでしょうか。 立憲民主党の元職・黒岩宇洋さん。第一声では、裏金問題で揺れる自民党への怒りをぶつけます。 ■立憲・元 黒岩宇洋候補 「自民党政権この3年間を見て、私はつくづく怒りを覚えましたよ。選挙では国民に平気でウソをついて、勝ちづいたら金を入れると。こんな集団にみなさんの我々の暮らしを、そして幸せを託すことができますか？」 自民党から出馬する斎藤洋明さんとは、これまで4度対戦し、2勝2敗。2017年に50票差で勝利しましたが、前回は1万4000票差で敗れ、比例復活も果たせませんでした。 ■立憲・元 黒岩宇洋候補 「今回は、特に前回落選して2度連続で負けたら、これ政治生終わりですから、歯を食いしばって戦いますよ。」 リベンジに燃える黒岩さんは、3年間地元を回って支持の拡大を図ってきました。3区の課題として挙げるのは、少子高齢化。独自の教育改革を掲げ、有権者にアピールします。 ■立憲・元 黒岩宇洋候補 「大学の授業料の無償化は、立憲民主党としても他の政党も言ってますが、私は仕送り代も含め国が手当てをする完全無償化をうたっています。」 さらに、介護・医療従事者の処遇改善や、政権選択選挙と位置付ける立憲民主党が強調する旧民主党政権時に創設した農家への戸別所得補償制度の復活などを訴えています。 村上市の朝市。妻・美春さんとともに、武器と話すフットワークを使って支持を呼びかけます。 そのパワーの源は・・・ ■立憲・元 黒岩宇洋候補 「私10月が誕生日なので、3回とも選挙が10月なので、子供たちから『選挙頑張ってね』と、妻からも。家族一丸での支援は私も感謝してます。」 3年間の活動と、自民党への逆風もあって、陣営は斎藤さんとの前回の票差は埋まっていると見込んでいます。勝利へのカギとみているのは、大票田の新発田市や、新たに加わった新潟市北区の全域、秋葉区など都市部での支持獲得。支持政党の定まっていない浮動票を、どれだけ獲得できるかに照準を合わせます。公示日の翌日には、立憲民主党の野田佳彦代表がその新発田市に入り、黒岩さんの3年間を評価します。 ■立憲 野田佳彦代表 「水中から苦しい苦しいと思いながら這い上がって、岩盤に爪を立てて登ってきているのが黒岩さんです。水中から這い上がってきた、この気合に皆さん託してください。」 この後、新選挙区の秋葉区にも入り、黒岩さんへの支持を訴えました。 ■立憲・元 黒岩宇洋候補 「秋葉区っていうのはすごい重点地域なんで、そういう意味では皆さんに我々の思いを野田さんも一緒に伝えたかった。さらにエネルギーがわいてきた。」 同じく、新発田市で第一声を上げた自民党の前職・斎藤洋明さん。のぼりに記された文字は『決意』か、それとも『危機感』か。 ■自民・前 斎藤洋明候補 「自民党は変わらなければいけません。政治と金の問題で、相当な逆風の元での選挙です。わたくしだって皆さんのお力がなければ、国会に戻って仕事をすることはできません。」 前回の選挙で1万4000票差で勝利した斎藤さん。裏金問題の影響で支持率が低迷する中で、6月に当時の岸田総理の責任についての発言で注目を集めました。石破政権では、財務副大臣に就任しました。 ■自民・前 斎藤洋明候補 「次に財務省に行って仕事をするには、この選挙に勝たなくてはいけません。」 第一声を終え、最初に街宣に立ったのは新発田市の食品団地。 ■自民・前 斎藤洋明候補 「わたくし斎藤洋明自身は不記載のお金はありませんが、でも自民党の一員として自民党を立て直す責任があります。」 自民党改革として、領収書のいらない政策活動費は必要ないと話し、旧文通費の使途公開なども訴えます。そのうえで、力を入れると打ち出すのが経済政策。予算編成を担う財務副大臣の立場から、物価高対策に力をいれると話します。 ■自民・前 斎藤洋明候補 「今物価が上がっているだけなんで、皆さんつらい思いをされてます。スーパーで売ってるものが高くなれば、それだけそれを作っている皆さんの給料が上がる。そうなれば、結局みんなの暮らしがよくなるから、少しづつ物価が上がっていくのは本当はいいことなんだと、そう思ってもらえるような経済政策をやらなくてはいけません。」 そばで支えるのは、妻の更紗さん。今回は、息子の太郎さんも参戦し、家族一丸で選挙戦に挑んでいます。 ■自民・前 斎藤洋明候補 「みんな家族ぐるみで応援してくれているので、我が家もみんなでやるという気持ちが大事かなと思ってます。」 続いて向かった新潟市北区では、拉致問題などの外交や、東港周辺の地域活性化にも取り組むと訴えた斎藤さん。自民党への逆風の中、選対関係者は・・・ ■斎藤候補の選対関係者 「前回も追い上げて、最終的に勝った。今回は逆風が強い分、追い上げに時間がかかっているが、数ポイント差には縮まっていると思う。」 鍵を握るのは、人口も多く無党派層も多い都市部だと考えています。 17日、公示後初めて秋葉区に入った斎藤さん。秋葉区は、前回の選挙で自民党の公認候補が4000票差で敗れた区でもあります。 ■自民・前 斎藤洋明候補 「この総選挙の行方を決める天王山でもある秋葉区での戦いに勝たせていただきたい。」 区割り変更後、秋葉区を回り知名度アップを図っており、投開票日までの期間も街宣活動で訴えを広げていくとしています。 ■栗原学自民党県議 「この3区の中では(人口が)2番の都市なので、それだけに落とせないという斎藤候補の気概も感じる。」 ■自民・前 斎藤洋明候補 「(秋葉区では)お互い初対戦ということですので、力を入れて臨んでいます。」 激戦を繰り広げてきた2人の構図に割って入るのが、日本維新の会の新人・吉村祐一郎さん。4月に北区から新潟市議選に出馬し、落選した経緯もあり、新潟市北区葛塚の朝市を第一声の場所に選びました。 ■維新・新 吉村祐一郎候補 「中小零細企業が元気にならなければ、絶対に日本の景気は良くならない。みなさんのような商店が、個人の事業主が潤っていく、そういった政策を訴えていきたいと思います。」 東京都出身で、2016年から新潟市で飲食店を営む吉村さん。中小企業で働く人や、個人事業主の生活を守りたいと考えて立候補を決意しました。 ■維新・新 吉村祐一郎候補 「あれ、この人いいこと言ってんじゃないのと思ってもらうのが、新参者の最低限のやらなきゃいけないことだと思いますので、とにかくくまなく回って私の思うところ政策、党の政策を伝えていきたい。」 公示前日には、党の共同代表でもある吉村洋文大阪府知事が応援に駆け付けました。 ■維新・共同代表 吉村洋文大阪府知事 「年齢も一緒で、誕生日が一日違いと、めちゃくちゃ親近感がわきました。吉村候補も維新の旗を持って頑張ってます。ぜひ皆さん後押しをしていただけたらと思います。」 16日、街頭演説をしたのは新津駅前。街を元気にしたいをテーマに、企業誘致や事業規模に応じた法人税の減税を訴えるほか、拉致問題や政治家のモラル向上にも取り組みたいと話します。 ■維新・新 吉村祐一郎候補 「ぜひ、吉村祐一郎に入れてください。そして、日本維新の会に入れてください。私は皆さんの生活を、自分のこととしてとらえているから言ってるんです。」 大きな組織もなく、個人で活動する吉村さん。街宣車も自ら運転して移動します。 ■維新・新 吉村祐一郎候補 「できないこともいっぱいありますし、みんなで手を振るとかもできないですけど、そんなに極端陣営を作れなくたって陣営を作れるんだというプロトタイプになりたい。」 ■アナウンス 「日本維新の会・吉村祐一郎です。三番人気つまりは配当高めです。」 ■維新・新 吉村祐一郎候補 「（Q.これ自分で作ったんですか？）そう、耳に残ったほうがいいと思って。」 五泉市の街頭演説では、自民党の裏金問題を批判。反自民の無党派層をターゲットに訴えを広げています。 ■維新・新 吉村祐一郎候補 「会って目を合わせて、この思いっていうんですかね。今、生活楽なの？今の不正っていいの？あの人たち給料、税金からもらってるんだよってちゃんと伝えて、違うよなって思ってくれる人を一人でも作れればと思います。」
