「4歳の少女が砲撃でバラバラに」...抗議活動を決行した女性のもとに15分で駆けつける、ロシア当局の「ヤバすぎる監視の真実」
プーチンへの抗議運動
1時間後、華奢な、中背のストレートな金髪の可愛らしい女の子が玄関にあらわれた。丸いメガネをかけていた。 わたしたちはスマホではなくリアルな空間で初めて会った。娘のアリーナは会った瞬間からクリスティーナに特別なシンパシーを感じたようだった。 翌日、クリスティーナとわたしは、監視カメラでの追跡から少しは逃れられるかもしれないと思い、タクシーを拾ってクレムリンに向かった。ソフィア河岸通りで、ウクライナで死んだ子供たちの写真が入ったパネルを広げた。何人かがパネルの文字をのぞき込んだ。 「プーチンは殺人者だ! その兵士たちはファシストだ! 352人の子供が死んだ。あなたたちが戦争をやめるには、あと何人の子供が死ねばいいのか?」 わたしの足元には「血まみれ」の人形が置かれていた。家を出る前に、スプレーで赤いペンキを吹きかけたのだ。 15分が過ぎた。ネムツォフ橋を渡って警察官がこちらに走ってきた。 「逃げましょう。危険を冒すことはないわ」クリスティーナは動揺していた。携帯のアプリでタクシーを探す間、クリスティーナの両手は震えていた。
警察からの逃亡
2、3分後、黄色いタクシーが停まった。クルマに飛び乗り、弁護士に電話をかけた。上ずった声で事情を説明した。 「すぐにうちにきてください!」ザフヴァトフ弁護士が叫んだ。 30分後、わたしたちはザフヴァトフの小さなアパートに飛び込んだ。 「あぶないあぶない!」ザフヴァトフは感に堪えぬ表情で言った。「うまく切り抜けましたね! でもこのご時勢でこれはあまりに大胆だ」 この後、わたしたちは何時間かザフヴァトフと彼の家族と一緒に過ごした。真夜中近くなってザフヴァトフに言った。 「わたしとクリスティーナは家に帰ります。わたしに何かあれば、クリスティーナに電話してもらいます」 「わかりました。もう居住区のゲートの外には出ないでください」ザフヴァトフが警告した。 『すぐ真後ろを尾行「刺すように見つめてくる」...反体制派をつけ回す、当局による「執拗すぎる追跡」』へ続く
マリーナ・オフシャンニコワ