新入幕の欧勝馬 豊昇龍に3勝2敗 出稽古で大関相手に存在感
大相撲夏場所(12日初日、両国国技館)で新入幕を果たした欧勝馬(鳴戸)が3日、東京都墨田区の時津風部屋に出稽古し、大関相手に存在感を示した。同じく出稽古に来た大関豊昇龍(立浪)との三番稽古で5番とって3勝2敗。押し出し、押し出し、寄り切りで3連勝するなど、力強く鋭い動きで堂々と渡り合った。 錦木(伊勢ノ海)、御嶽海(出羽海)、正代、時疾風(ともに時津風)、明生(立浪)との申し合いも含めると、合計16番とって11勝5敗。「前に圧力をかけることができた。幕内でやったことない人たちばかりと手合わせできてよかった」と充実の笑みを浮かべた。 モンゴル出身で豊昇龍とは同じ飛行機で来日し、日体大柏高に同期入学。自身は日体大で学生横綱となってから角界入りした。春場所は西十両4枚目で11勝4敗の好成績。ついに同じ幕内の土俵に立つ。2歳年下の大関の存在は「追いつきたいですね」と格好の目標になっている。 春場所では尊富士(伊勢ケ浜)が110年ぶりの新入幕V。初場所でも大の里(二所ノ関)が新入幕で後半戦まで優勝争いに絡んだ。「十両の上の方だと、負けないように考えていた。幕内になるとみんな強いし、思い切りいく感じ。自分の力を出し切る。とりあえず勝ち越し、できれば10番勝ちたい」と欧勝馬。次なる新入幕旋風を起こす可能性は、十分にある。