【PMSタイプ】生理前のひどい「食欲」予防法&治し方・改善策は?
生理前になると、「PMS(月経前症候群)」の症状に悩まされていませんか? 突然のイライラや気分の落ち込みといった「精神的症状」や、肌荒れ、食欲の増減などの「身体的症状」がひどいと、日常生活にも支障をきたしますよね……。このPMS診断では、あなたのPMSタイプ&タイプ別の改善方法をご紹介します! 毎月の辛い症状との上手な付き合い方を知って、正しいアプローチで根本的な症状緩和を目指しましょう! まずはセルフチェック!【PMSタイプ診断】
「食欲タイプ」さん
生理前になると急に甘いものが欲しくなったり、つい食べ過ぎてしまうことはありませんか? そんなあなたは「食欲タイプ」さん。 ホルモンの影響で、PMSの時期に食欲がコントロールしにくくなるのは、ある程度仕方のないこと。少量ずつ複数回に分けて食べる、生理が終わったらヘルシーな食生活に戻すなど、上手につき合う方法を見つけましょう。
どうして過食しちゃうの?
・ホルモンのダイナミックな変動により、食に関わる自律神経に影響を与えるため。 ・幸せホルモンであるセロトニンが低下して、ストレスから過食に走ったり、脳が糖分を欲して甘いものが食べたくなるため。 ・食欲には血糖値の変化も関係しており、血糖値が一気に下がるとドカ食いしやすくなる。
生理前の「食欲」の改善法は?
PMSに陥ったらどうしたらいい?
✔ まずは生理のリズムを記録してみよう! 生理の何日前に食欲が変化するか、また生理が始まっていつ頃落ちつくのか、記録してみましょう。1~2ヵ月くらい記録すると、ホルモンの変化と食欲の関係が分かります。「そろそろ過食に走りそう」と思ったら、ぜひ以下の方法を取り入れて。 ✔「食欲が増すのは仕方ない」と、ある程度受け入れる 「本当はダメなのに食べちゃった……」という罪悪感は、ストレスに繋がります。生理前の時期、食欲が変化するのは仕方のないこと。ある程度受け入れて、生理が終わったらサラダを多めにするなど、前向きな気持ちで食と向き合うのがおすすめです。 ✔ 少しずつ食べる「分食」で血糖値をコントロール 血糖値が急激に低下すると「ドカ食い」をしやすくなります。PMSの時期はぜひ「分食」を試してみて。1回の食事量を減らしたうえで、3時におやつを挟んだり、夕方にバナナを食べると、血糖値の急激な変化を防げます。環境的におやつが難しい場合は、飴をなめるのも効果的。 ✔ おやつに選びたい「咀嚼」できる食材 間食には、グミやガム、昆布などの「噛みしめる」食材がおすすめです。咀嚼することで満腹中枢が刺激され、口さみしくなるのを防ぐ効果が。 ✔ 漢方薬を処方してもらう ・「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」 ・「甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)」 ✔ 低用量ピルでホルモンの波をコントロールする 体内で女性ホルモンが変動すると、食欲を司る自律神経にも影響します。現在妊娠を希望していないなら、医師の指導のもとで低用量ピルを服用するのも1つの手。エストロゲンとプロゲステロンの量を体内で一定に保ち、体調やメンタルの安定に繋がります。 ✔ 朝日をしっかり浴びて、セロトニンを分泌 朝起床して日光を浴びると、幸せホルモンといわれるセロトニンの分泌スイッチが入ります。朝はカーテンを開け、通勤や通学の時に可能であれば少し遠回りして歩いてみて。ストレスによる「ドカ食い」を防ぐサポートに。 ✔ ムリのない範囲で適度な運動を ウォーキングやジョギングなど、一定のリズムで身体を動かす「リズム運動」は、セロトニンの分泌を促すといわれています。好きな音楽を聴きながら、外の空気に触れることで、ストレスの解消を。体を動かすことで、カロリー消費も叶います。 PMSの症状は多岐に渡ります。 もしも今あなたがPMSで悩んでいるなら、一度婦人科の先生に相談をしてみましょう。 ◆教えてくれたのは… MET BEAUTY CLINIC院長 福山千代子 先生 金沢医科大学医学部卒業。日本産科婦人科学会専門医。女性が抱える体のお悩みや不調に対し、20年以上真摯に向き合っている。丁寧なカウンセリングと診察に定評があり、更年期障害、月経痛や月経前症候群(PMS)などの治療も行う。 ---------- Supervision: Chiyoko Fukuyama(MET BEAUTY CLINIC) Illustration: Tsuyako Haraniku Text: Namiko Uno
講談社 ViVi