旧統一教会との関係「一切持たない」北九州市議会決議への賠償請求を棄却…福岡地裁「重要な部分で真実」
2022年12月に北九州市議会が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を「一切持たない」と決議したのは、特定の宗教への差別をあおる行為だとして、同連合が市に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁(林史高裁判長)は20日、原告側の請求を棄却した。 【写真】北九州市役所
判決によると、「旧統一教会は『霊感商法』や多額献金の強要などで多数の被害者を作り出してきた」などといった決議の内容について、林裁判長は「重要な部分について真実であると認められる」と指摘。決議は市議会が意思を表明するものにすぎず法的効果もないとして、「信教の自由の制限や差別的取り扱いをするものではない」と結論付けた。
同決議を巡っては、信者の男性(70歳代)も市に350万円の賠償を求める訴訟を起こしていたが、同地裁は同日、この請求も棄却する判決を言い渡した。