「このチームが大好きで…」

アメリカ戦で最後まで諦めず、得点を求めて走り続けた浜野。写真：金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部／JMPA代表撮影)

　日本女子代表は現地８月３日、パリ五輪の準々決勝でアメリカ女子代表と対戦し、延長戦の末に０－１で敗戦。ベスト８敗退に終わった。 【厳選ショット】120分にわたる死闘の末アメリカに敗れる… なでしこジャパン、パリ五輪をベスト８で去る｜パリ五輪 準々決勝 日本女子０－１アメリカ女子 　後半頭からピッチに立った浜野まいか（チェルシー）は、延長戦に入っても懸命に前からプレスをかけ、ボールを追った。最後まで諦めない姿勢を持ち続けたが、１点が遠く。試合終了の笛が鳴った瞬間、ピッチに座り込み、すぐに立ち上がることができなかった。 　すると昨シーズンまで、浜野の所属クラブであるチェルシーで指揮官を務めていたアメリカのエマ・ヘイズ監督が、座り込む浜野のもとに歩み寄り、少し話をした後、抱きしめた。 　浜野はその時に恩師がかけてくれた言葉を明かした。 「Keep Going（進み続けて）っていうのをずっと言われて。まだ若いから。チェルシーの心は一生だよと、慰めてくれました」 　20歳のアタッカーは、この経験を糧にどんな成長を遂げるか。「自分にとって初めてのオリンピックで、ここがゴールじゃなくて次に繋げるために成長したい。このチームが大好きで、このチームで（熊谷）紗希さんに金メダルをあげたかった」と記者陣の前でも涙を流した浜野。この悔しさを次に繋げたい。 取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）