熊本市内の井戸水や河川で検出のPFAS、産業廃棄物処理場が影響した可能性…熊本市長が発表
熊本市内で昨年に井戸水や河川から国の暫定目標値(1リットルあたり50ナノ・グラム、ナノは10億分の1)を超える有機フッ素化合物(PFAS)が相次ぎ検出された問題で、大西一史市長は6日、臨時記者会見を開き、河川のPFASは市内の産業廃棄物処理場が影響した可能性があると発表した。 【写真】有機フッ素化合物が国の目標値を超えて検出された井戸。周りには田畑が広がる(熊本市北区で)
業者の処理方法に問題はなく、法令違反は見つかっていないという。大西市長は「埋め立て物が影響した可能性がある」と述べた。市は年明けにも専門家でつくる委員会を設置し、原因究明に取り組む。
市が対策チームを設けて調査していた。市によると、昨年にPFASが検出された井芹川上流にある処理場で、排水が川に流れ込む流入口で暫定目標値を超える値が確認された。11月に調査した市内8か所の処理場周辺のうち、7か所で超過し、放流水からは最大58倍の値を検出したという。
大西市長は「市内全域の水道水は安全で、健康被害や農作物への影響は確認されていない」と述べた。飲用の井戸は無料で検査を行っている。問い合わせは市水保全課(096・328・2436)へ。