【大学野球】ケガで悩む選手の「希望の光」日本代表で背番号「1」を着ける寺西成騎
卒業後の「プロ」を明言
寺西はケガで悩む選手の「希望の光」である。高校3年時、かねてから痛めていた右肩をクリーニング手術。大学2年間は登板機会なく、3年春にリーグ戦デビュー。入学から2年間、我慢して指導してくれた日体大・古城隆利監督、辻孟彦コーチへの感謝は忘れない。 「ケガをしたときに比べれば、自分も変わったと実感しています。体のケア、トレーニングも変えましたし、(リハビリ期間の)すべてが辛かったわけではなくて、今に生きている。今となれば、良かったと思えます」 苦労をしてきたからこそ、マウンドに立てる意味を誰よりも感じている。日体大として初のリーグ4連覇をかけた今春は5位だった。 「個人的にもシーズン途中から参戦し、チームに申し訳ないことをしました。今回の海外遠征でさらに成長して、秋を控えたチームに良い流れを持っていけるようにしたいです」 大学卒業後の「プロ志望」を明言している。 「指名していただいた球団に、喜んで行きます。自分の実力次第ですので、一番上を目指していきたいと思っています」 アピールする上でも、重要な国際大会である。堀井監督によれば今回の遠征は14日間で最大11試合という過密日程。投手11人がメンバーに名を連ねているが、最後は消耗戦になることが必至である。心技体が充実する背番号1は、日の丸のために腕を振っていく。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール