〝みんなのお母さん〟のように見守りつづけ…大山のぶ代さん死去、90歳 子供たちに伝えたい「支え合う気持ちを持って」
アニメ「ドラえもん」で主人公のドラえもん役を26年務め、愛嬌のあるだみ声で親しまれた声優で女優の大山のぶ代さんが9月29日、老衰のため、東京都内の病院で死去した。90歳だった。自身は子供のなかった大山さんだったが、〝みんなのお母さん〟のようにいつも子供たちを見守ってきた。 【写真】大山のぶ代さんが所有していたドラえもんの人形 認知症を患っていた大山さんは2016年、夫の砂川啓介さん(17年死去)が尿管がんと診断された際、施設に入居。以降、同施設で生活していたが、今年に入って体調を崩し、入退院を繰り返していたという。 テレビ朝日版の「ドラえもん」第1期の主要声優陣では、大山さんが死去したことで、しずかちゃん役の野村道子(86)を残してみんな鬼籍に入った。 現在アニメでドラえもん役を務める声優、水田わさび(50)は「(大山さんから)とてつもなく大きなバトンを受け取りました。今も演じる中で、大山さんがマイクの前に立つ背中を思い出します。その背中に届くように、のび太君たちとこれからも冒険します」とコメントした。 大山さんは、かつて本紙のインタビューで、子供たちに伝えたいことを問われた際、「人は1人では生きていけない。支え合う気持ちを持ってもらいたい」と語っている。そして「携帯、メールと便利になりすぎて、お互いの目を見て話さないのは駄目。何かのとき、友達っていいなと思ってほしい」とも。 SNSにとらわれている今の子供たちのことを、大山さんは果たしてどのように見ているのだろう。