暗号資産6000万円分の特殊詐欺被害 「健康保険証が不正に…」厚生労働省の職員や警察官などを名乗る男が次々と SNSやビデオ通話にも
新潟市秋葉区に住む70代の男性が、暗号資産およそ6000万円分の特殊詐欺被害に遭っていたことがわかりました。 男性の携帯電話に厚生労働省の職員や警察官を名乗る男から代わる代わる電話があり被害に遭ったということで、警察は少しでも不安なことがあれば、家族や近くの交番や警察署などに相談してほしいと呼びかけています。 警察によりますと、今年10月1日ごろ、70代男性の携帯電話に“厚生労働省の職員”を名乗る男から電話がありました。 「あなたの健康保険証が、宮城県の病院で不正に利用されている」 男はこのように話したうえ、“宮城県警の警察官”を名乗る男に電話を代わりました。すると、警察官を名乗る男は、次のように話したということです。 「詐欺で捕まえた犯人が、あなたから口座を50万円で買ったと話している」 「口座を売ると犯罪になる」 「捕まえた犯人がマネーロンダリングしている可能性があることから、あなたの口座のお金の番号を確認しなければならないので、お金を送金してください」 男性は“警察官を名乗る男”にSNSに誘導され、警察官や検察官を名乗る男とSNSのほか、ビデオ通話でもやり取りしたということです。 その後、男性は“警察官を名乗る男”から専用のスマートフォンの契約や暗号資産取引口座の開設を指示されたということです。さらに男性が相手側に個人情報を伝えたところ、新たに男性名義の銀行口座が開設されたということです。 男性は“警察官を名乗る男”からの指示で、自身の預貯金を新たに開設された口座に送金し、さらに暗号資産取引口座に送金して暗号資産を購入し、7回にわたって、合わせておよそ6000万円分の暗号資産を指定された送付先に送り、だまし取られたということです。 その後、男性は同様の手口が報道されていたことから不審に感じて警察に相談したところ、特殊詐欺被害に遭っていたことが分かったということです。警察は特殊詐欺事件として捜査しています。
また警察は「警察官が送金を指示することはない」としていて、特殊詐欺被害に遭わないよう、「電話口でお金の話が出たら、詐欺を疑ってほしい」と話しています。そして、少しでも不安なことがあれば、すぐに家族や最寄りの交番、警察署に相談してほしいとしています。
新潟放送