トランプ陣営、次期FRB議長候補が浮上-ウォーシュ元理事ら3人
(ブルームバーグ): 米大統領としてのホワイトハウス復帰を目指すトランプ前大統領は、当選したら連邦準備制度理事会(FRB)議長に経済学者のアーサー・ラッファー氏かウォーシュ元連邦準備制度理事会(FRB)理事、ハセット元大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を指名するかもしれない。トランプ氏のブレーンを務めるスティーブ・ムーア、ラッファー両氏が3人に絞った候補者リストをトランプ氏に提示した。
ムーア氏によればこの候補者リストは先週、フロリダ州のマール・ア・ラーゴでの会食時にトランプ氏に提示された。減税支持で知られるラッファー氏は、自分を候補として推薦したことになる。
「われわれには経済成長に前向きで、ドルの安定と低インフレに寄与するFRB議長が必要だが、この3年間はそういう人材ではなかった」とムーア氏は18日にインタビューで発言。「インフレ率を2%に下げながらも経済成長政策を支持するFRB議長でなくてはならない」と述べた。
マール・ア・ラーゴでの会食については、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じていた。ラッファー、ハセット、ウォーシュ3氏およびトランプ陣営にコメントを求めたが返信はない。
会食でのやりとりは初期的なもので、何も決定していないとムーア氏は指摘。財務長官をはじめ主要閣僚候補はまだ推薦していないという。
トランプ氏、財務長官にジョン・ポールソン氏起用検討-返り咲きなら
トランプ氏、パウエルFRB議長の続投はない-大統領選勝利なら
ムーア、ラッファー両氏が挙げた候補は政治色が鮮明で、FRBの独立性が脅かされるとの不安をかきたてている。
トランプ氏は在任時の2019年にムーア氏をFRB理事候補に指名したが、他のエコノミストや民主党、一部の共和党上院議員らから強い反対を受け、ムーア氏は直ちに候補を辞退した。
原題:Trump Advisers Propose Warsh, Hassett and Laffer for Fed Chair(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Stephanie Lai