【イベントレポート】米倉涼子「皆さんのおかげ」、12年続いた「ドクターX」シリーズが劇場版で完結
米倉涼子が主演を務める「劇場版ドクターX」が、同シリーズの完結編=FINALとなることが明らかに。本日10月8日に東京・テレビ朝日本社で行われた完成報告会見にて発表された。 【動画】これでFINAL…「劇場版ドクターX」新たな予告編はこちら “絶対に失敗しない”孤高のフリーランス外科医・大門未知子の活躍を描いた「ドクターX」シリーズ。映画では、未知子の誕生の秘密や壮絶な半生が明かされ、彼女が史上最悪の危機に挑む様子が映し出される。2012年10月にドラマが開始して以来初の映画化となり、会見には米倉のほか田中圭、内田有紀、勝村政信、鈴木浩介、遠藤憲一、岸部一徳、西田敏行らおなじみのキャストが登壇した。 12年間・全7シリーズのドラマダイジェストを、笑い合い、ときには涙を流しながら見届けたキャスト陣。シリーズFINALを迎えることについて、未知子役の米倉は「作品が愛されてきたのは、ここにいる仲間たち、シリーズで敵役として共演した皆さん、スタッフの皆さん、応援してくださった視聴者の皆さんのおかげだと心底思っています」と感謝を伝えた。 医療インフルエンサーに転身しながらも、未知子の影響で医師に戻ってきた森本光役の田中は「呼んでいただけたこと、FINALで『ドクターX』の世界を生きられるんだということがすごくうれしかった」と感慨深げにコメント。フリーランスの麻酔科医・城之内博美役の内田は「これを最後にすると決めた彼女(米倉)の決断を、私たちはただただ応援するのみ。大門未知子を演じ続けてくれた米倉涼子に感謝を言いたいなと思います」と、米倉の目を見て優しく声を掛ける。 外科医・原守役の鈴木は「始まった当初の新鮮な気持ちが12年間ずっと薄れずに臨んでこられた。切磋琢磨していい作品を作ろうとする前向きな現場でした」と口にする。名医紹介人・神原晶役の岸部は「テレビドラマを映画にして大きいスクリーンにするとき、なかなかうまくいかない作品もあるけど、最後は12年間で積み重ねた絆みたいなものが映るんだろうなと思って挑みました。そうなっていると思います」と撮影を振り返った。 外科の海老名敬を演じる遠藤は「近所の小学生たちに会うと、遠目から『ドクターXー!』と呼ばれていた時期がありました。今までいっぱい作品をやってきたけど、作品のタイトルで声を掛けられたのはこの作品だけでした」と思い入れたっぷりに述懐。腹腔鏡の魔術師・加地秀樹役の勝村は「家族のように仲が良くて、優しくて、厳しくて……。このメンバーで撮影ができなくなるのはとても寂しい。今回、ほとんどドラマのスタッフが映画を撮っているんですけど、それが一番よかった」と話す。東帝大学病院の元院長・蛭間重勝役の西田は「いろんな役をいただく中でも、蛭間重勝は好きな役ベスト5に入る。さよならするのかと思ったら寂しい」と吐露した。 シリーズを通して印象的なシーンや思い出について問われた米倉は「全部」と回答。内田は「映画になっても、キャストの皆さんが今までとあまりにも変わらずに存在していたこと。体に役が染み込んでるんですよね」と述べる。勝村は「最初のシーズンのときはオペシーンに全然慣れてなくて、ゴム手袋の中が汗でびしゃびしゃになっていた。そこからの流れを思い出すと素晴らしいなと」と回想し、鈴木は「大門の『私、失敗しないので』というセリフを一番近くで見ているんです。その瞬間は12年経っても鳥肌が立ちますね」と米倉を称賛した。 米倉は、シリーズ最大の敵である天才外科医・神津比呂人(こうづひろと)と、双子の弟で医療機器メーカーのCEO神津多可人(こうづたかと)を1人2役で演じる染谷将太についても言及。「染谷さんはミステリアスすぎて、お芝居されている彼と本来の彼の切り替えがどこなのか、わからないまま終わってしまって……。大門未知子が揺らいじゃう存在」と明かし、「(完結して)すっきりはしているんですけど、米倉涼子としてはモヤモヤしたままです」と素直な気持ちをこぼした。 最後に米倉は「12年分の思いがこもった作品となっています。ぜひ大スクリーンでご覧いただきたいです!」と呼びかけ、会見を締めくくった。 田村直己が監督を務め、中園ミホが脚本を手がけた「劇場版ドクターX」は12月6日に全国でロードショー。YouTubeでは新たな予告映像が公開中だ。 (c)2024「劇場版ドクターX」製作委員会