【中日新聞杯】「今までで一番いい」グンッと成長トーセンリョウは買い材料十分!/新人記者のトレセン日記
[GⅢ中日新聞杯=2024年12月7日(土曜)3歳上、中京競馬場・芝2000メートル] 【新人記者・栗栖歩乃花のトレセン日記】 土曜日の中京メイン・中日新聞杯に出走するトーセンリョウ(牡5・加藤征)が待望の重賞初挑戦を迎えます。2020年のセレクトセール1歳で2億円の値がついた同馬はキャリア11戦で4勝、2着3回、掲示板を外したのは1回だけ(23年ウェルカムS=7着)という堅実派。浅利技術調教師が「顔がかっこいいんです」と言うようにイチオシのルックスを誇りますが、見た目だけでなく買い材料も十分です! トーセンリョウと浅利師は新馬の時からの付き合いだそうで「入ってきたときから質の高さが群を抜いていて、どれだけ走るのか期待していました」と入厩時に抱いた印象を教えてくれました。その浅利師の期待に応えるかのようにデビュー戦を快勝。続く山吹賞でも連勝を果たしました。 しかし、順風満帆とはいかないのがサラブレッドの世界。「脚元が弱いのでここまで順調にこれませんでした」と本音をこぼします。脚部不安での休養を挟み、3勝目を挙げたのは4歳の春。実際、今までの調教は「攻め切れないところがあった」と、常に脚元を気遣った調教を重ねてきたそうです。「2勝クラスまでは能力で勝っていたと思います」と話すようにポテンシャルだけで結果を残してきました。 ですが、前走・甲斐路Sからは一味違うそう。「脚元が固まってきて負荷を強めることができるように」としっかりと調教できている様子。そして「バランスも良くなってきてストライドも伸びて走りも変わってきました」とグンッと成長を見せており、後続に1馬身3/4差をつけて快勝し、晴れてオープン入りを決めました。そして、彼は今や数が少なくなってきたディープインパクト産駒。「すごく柔らかいですよ。ディープの良い馬の特徴ですから」と父の血統をしっかり引き継いでいます。 重賞初出走についても「力を出せれば通用します」と力強く意気込みます。「欲張ってポジションを取りに行くと、しまい(の脚)がなくなるので、前走のように自分の形に徹すれば」と道中タメて最後に末脚を爆発させるようなレース運びをイメージ。また、長距離輸送についても「おとなしいから問題ないです」と心配はなさそうです。 「今までで一番いい」と笑顔を見せる浅利師からも調子の良さがうかがえます。絶好調のトーセンリョウなら初重賞で勝利をつかんで帰ってきてくれそうです!
栗栖 歩乃花