第94回選抜高校野球 山梨学院 春の招待状 強力打線、頂点目指す(その1) /山梨
<センバツ高校野球> ◇2年ぶり5回目の選出 第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の出場校を選ぶ選考委員会が28日開かれ、山梨学院(甲府市酒折)が選ばれた。同校のセンバツ選出は、新型コロナウイルスの影響で中止となった第92回大会を含め、2年ぶり5回目。3月4日に組み合わせ抽選会があり、18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。【田中綾乃、梅田啓祐】 午後3時18分、山梨学院50周年記念館で待ちわびていた吉田正校長の手元の電話が鳴った。大会本部からの出場決定の知らせを聞くと、吉田校長は「喜んで受けさせていただきます」と返答。受話器を置き、ガッツポーズで喜びを表した。一方で、2年前の第92回大会では、選出されたものの新型コロナウイルス拡大で大会が中止になり出場できなかったことを振り返り、「当時の選手や支えた人たちの思いも背負ってほしい」と話した。 同校砂田球場へ移動した吉田校長はマスク姿で待っていた選手たちに「出場決定の連絡を受けました。関東大会で見せたような素晴らしい戦いぶりを甲子園でもして、県民に明るい話題を届けてほしい」と報告。選手たちは静かに喜びをかみしめた。 昨秋の県大会や関東大会で好投し、センバツでも期待がかかるエースの榎谷(2年)は、「目標は優勝。投手が一番大事になってくるので重みはあるが、重圧を力に変えて頑張りたい」と意気込んだ。チームトップの打率を誇る鈴木(2年)は「リードオフマンの自分が塁に出るか出ないかで形勢が大きく変わる。多く出塁して、次の選手たちにつなげたい」と語った。 マネジャーの林琉夏(るか)さん(2年)は「1年生の頃から皆で目指してきた甲子園に連れて行ってもらえることに感謝して、これからも精いっぱいサポートしていきたい」と笑顔で話した。