【山口県】「外国の方も回天を訪れて」 高校生の椎木さんが英語サイト制作
観光を通して自分が住む街の活性化を考える「第3回高校生まちづくりコンテスト」の決勝が2月25日、東京の玉川大学で開かれ、山口県周南市政所在住の椎木双葉さん(16)が考えた「ダークツーリズムと地域創生~回天の歴史を風化させないように」が同大学長賞を受賞した。 同コンテストは同大による企画運営で観光庁が後援した。 椎木さんは広島県のAICJ高校の1年生。新幹線で通学する中、外国人観光客を見る機会が増え、とりわけ原爆ドームに多くの外国人が訪れていることを知った。 外国人に平和への認識を深めて欲しいとの思いから、戦争遺跡や災害発生地などをたどる「ダークツーリズム」に着目し、広島の原爆ドームを訪れる外国人観光客が、周南市大津島にある人間魚雷「回天」の史跡に立ち寄るプランを考えた。
回天について外国人向けのサイトがないこと、原爆ドームで実施したアンケートではオーストラリアやアメリカからの観光客が多いことがわかり、独力で英語表記のサイトを制作。回天の概要や史跡の写真をメインに、工場夜景や季節のイベントなど周南市の情報も載せ、地域の魅力を伝えている。 6日には周南市役所を訪れ、藤井律子市長に受賞を報告した。市は今後、椎木さんの取り組みや発案などの取り入れも検討する。 椎木さんは「コンテストを通じ、回天について深く知ることができ、周南市には素敵な場所があると自信をもって答えられるようになった」と話した。