寿命知りたい?人生にどう影響? 余命3カ月&6カ月宣告を受けた当事者に聞く 「前を向こうという気持ちになれた」
■余命宣告を受けて「前を向こうという気持ちになれた」
YouTubeでがんにまつわる配信をしているニーナヒデヒコ氏は2014年、39歳のときにステージ3の大腸がんが発覚。2016年10月に膵臓・小腸・十二指腸に広がり(ステージ4)、12月には肝臓に転移。2017年5月、腹膜播種で「余命6カ月」と宣告された。7月に小脳に転移、2019年には下行結腸がんと、これまでに7つのがんが判明。手術や免疫療法などを経て、今は定期検査と、約1カ月おきに薬を投与している。
余命宣告をされた心境について「大きなショックを受けたり、動揺することは思ったよりもなく、比較的冷静だった」とし、「がんが転移していく中で心の準備ができていたので、“やっぱりそうだよな”と受け止めることができた」と振り返る。 医師にはあらかじめ伝えてほしいとお願いしていたという。「自分の現在地を把握したかった。あとは先生との信頼関係だ。実は家族には違うことを伝えているといった疑いを持ちたくなかった」。家族には自分から説明したそうで、「裏では別のことがあったのかもしれないが、覚悟はしていたと思うので、冷静に聞いてくれた」と話した。
それからニーナ氏は、時間の使い方を逆算し、長い人生計画ではなく「今」を大事にするという考え方に。また、人前で話すことが苦手だったが、自身の病気の経験について講演活動をするようになった。 この変化について「人生を80年、90年生きる漠然としたイメージだったのが、突然目の前にゴールが見えてきた。今、自分が元気に生きていること、明日目が覚めて元気に過ごせることが当たり前じゃないと感じるようになったので、大事に生きようと思った」と説明する。 さらに、「家族への遺書を書いたり、遺影を撮りに行ったり、葬式は自分の言葉で挨拶をしたいので動画も撮影した」と明かし、「最悪の結果を自分でイメージしたことによって、前を向こうという気持ちになれた。(余命を)聞けて自分にとっては大きなプラスだった」と語った。 余命宣告から7年弱。「繋いでもらった命。今までの延長線の生き方では面白くない。思い切ってできることは挑戦していき、自分の考えに固執しないように心がけたい」。 (『ABEMA Prime』より)