「たつえ」同士仲良く 徳島県の立江町 お礼の桜携え住民が来飯【長野県飯田市】
徳島県小松島市の立江町(たつえちょう)の住民が11日、長野県飯田市の龍江地区を訪れ、3月に龍江が贈った八重桜の新品種「龍江の誉(ほまれ)」のお礼にと、徳島産の新品種「蜂須賀(はちすか)桜」の苗木を龍江小学校にプレゼントした。 小松島市の立江小学校は9年後をめどに、他校と統合する予定。「学校がなくなっても地域の誉れを忘れることなくありたい」という願いから、テレビ番組で知った「龍江の誉」の苗木を龍江から譲り受けた。 龍江を訪れたのは、元立江小学校長の森本利雄さん(77)と同校卒業生で小松島市議会議長の池渕彰さん(51)。龍江小で開いた「苗木受け渡しの会」に続いて学校リンゴ園を見学し、龍江の誉発見者の森田和市さん(85)ら地元関係者とも懇談した。 受け渡しの会で森本さんと池渕さんは、譲り受けた苗木は立江小の児童が校内に植えたと報告し「ドラマや映画のようなご縁を学校、地域ぐるみで少しずつ深めたい」「蜂須賀桜も大事に育ててくれたら」と話した。 品種名は校歌の一節「誉れ高い龍江小」から引用していることから、森本さんは龍江小の6年生19人に「校歌を歌ってくれんかな」とリクエストすると、子どもたちは快く応じ、互いの校歌を披露し合った。 立江も以前は龍江と表記し、最近まで企業名などで残っていたことから、森本さん、池渕さんとも「ほかの地域に来たという気がしない。不思議な気持ちだ」と感激していた。 龍江小児童会長は「同じたつえの桜を大切に育てたい」、喜多篤史校長は「子どもたちの気持ちを大切にしながら今後の交流を考えていきたい」と話した。