カゴメ(2)片手1杯の野菜「1ベジハンド」意識広める 「野菜をとろうキャンペーン」で社外の健康経営や増進に貢献
【わが社の「健康経営」】 国が後押しをする「健康経営」は、従業員の健康に投資して生産性を上げ、企業価値の向上にもつながる。それが新たなビジネスを生み出す。経済産業省が2016年に創設した「健康経営優良法人(ホワイト500)」の基準を満たし認定されている「カゴメ」は、「野菜をとろうキャンペーン」で、社外の健康経営や健康増進に貢献している。 【ヒント1 野菜摂取レベルの可視化】 野菜を食べるのは健康に役立つとはいえ、厚生労働省が推奨する1日平均350グラムを達成するのは難しい。厚生労働省の2019年「国民健康・栄養調査」によれば、1日の平均値は約280グラムだった。 「野菜不足といわれても、どれだけ自分に必要かはよくわかりません。食べた量を可視化したのが、簡単に野菜摂取レベルを測定できる『ベジチェック』です。2019年に製品化し、社内の健康経営はもとより、社外の健康増進施策などに導入しています」と、同社営業本部健康事業営業部の前田泰宏課長。 「ベジチェック」は、緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイド量を測定し、野菜摂取量を推定する。センサーに手のひらを押しあてて約30秒でモニターに表示される仕組みだ。カゴメの社内の健康経営でも積極的に活用されているが、社外へのレンタルも延べ約4000台以上になるという。ちなみに、レンタル代は税込み3万3000円からで、レンタル期間が長くなるほど1日あたりの費用は得になる仕組み(送料別)。健康経営は従業員への〝投資〟が不可欠なため、レンタル代は投資になるのだ。 【ヒント2 管理栄養士が活躍】 「野菜を食べるといっても、どうしたらよいのかわからない人はいます。具体的にどのようにすればよいのか、そのサポートのため社内の管理栄養士資格保持者による専門チーム、カゴメ『野菜と生活 管理栄養士ラボ』を2017年から展開しています」(前田課長) この専門チームでは健康や食への意識と行動変容を目指す企業に健康セミナーを実施。「ベジチェック」も加わったことで注目度が高まった。経済産業省(従業員数約7700人)も、同社の健康セミナーとベジチェック測定会を実施したほどだ。
【関連記事】
- 【マジメに考える「男性器の誤解」~萎縮は思い込みだった!】男性器は大きい方がいいのか? 泌尿器科の訪問者が増加、医師は「通常時に4センチあれば問題なし」も納得しない人たち
- 【マジメに考える「男性器の誤解」~萎縮は思い込みだった!】話題呼んだ男性器の「偏差値チェッカー」 71%が「悩み」…女性を満足させなければならない大きな負担に苦しむ
- 90歳前立腺がん疑いの父「検査や治療をしなくても」と主治医に提案され不安に がん電話相談から
- 120時間連続の抗がん剤治療 つらかったけれど排尿が改善「耐え抜こう」 病と生きる フリーアナウンサー・笠井信輔さん③
- 遠藤章さん死去 「スタチン」発見、高脂血症の治療薬開発に道 東京農工大特別栄誉教授