『ワンピース』衝撃の種明かし ゾクッとした「20年越しの伏線回収」の壮大さ
「ゴムゴムの実」に隠されていた巧妙な伏線とは?
1997年から連載されている大人気マンガ『ONE PIECE』の魅力のひとつといえば、さまざまな場面に散りばめられた伏線の回収でしょう。なかでも、物語の序盤から張られていた巧妙な伏線が20年以上の時を超えて回収されるなど、壮大すぎる伏線回収でファンを驚かせました。 【画像】え…っ? ずっと前から予定してた? これが衝撃の伏線回収です(4枚) そこで今回は、多くの読者に衝撃を与えた伏線回収について取り上げます。 ※本記事は『ONE PIECE』1113話のネタバレを含みます。 まずは、ルフィが食べた悪魔の実「ゴムゴムの実」にまつわる伏線回収についてです。物語が始まって以降、主人公の「モンキー・D・ルフィ」が食べた悪魔の実は「ゴムゴムの実」とされてきました。 しかし、その後「ワノ国編」にて、ゴムゴムの実にはもうひとつの名前が隠されており、その名が「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ」と判明したのです。 「ニカ」とは、大昔に実在したとされる「太陽の神ニカ」のことで、空想のままに戦う解放の戦士だったといわれています。 この事実が判明したとき、神の名を冠する「悪魔の実」ということで多くの読者を驚かせましたが、実はこれまでの物語のなかにも「ニカ」を連想させる描写が随所に隠されていました。 例えば、ニカと化したルフィの鼓動は「ドンドットット、ドンドットット」という独特の効果音で表現されています。そして「空島編」にて描かれた宴のシーンでも、これと同じ「ドンドットット」という擬音が使用されており、それと同時にニカによく似たシルエットが描かれていました。 今思えば、空島編から温められていた伏線だったことが分かります。それに加えてネット上では、「ニカって笑うのも伏線だったのかな」といった意見も飛び出すなど、さまざまな反応がありました。 それに、シャンクス率いる赤髪海賊団が第1話で「フーシャ村」に長期滞在していた理由は、この「ゴムゴムの実」を狙うためだったのかもしれません。 続いて「ワノ国編」で初登場した「ヤマト」の存在も、20年以上前から示唆されていたという見方ができます。元四皇の「カイドウ」の子供であるヤマトが初登場したのはコミックス97巻の「ワノ国編」のことですが、すでに18巻の「アラバスタ編」でヤマトの存在につながるシーンがありました。 それが「ポートガス・D・エース」が、ルフィに自分のビブルカードを渡した場面です。ビブルカードと呼ばれる紙きれは「命の紙」とも呼ばれ、対象者のいる方角を示したり、生死が分かったりするものです。 そしてコミックス99巻(1000話)のヤマトの回想シーンにて、エースのビブルカードはヤマトが作って渡したものであることが明かされました。 ワノ国編で初登場したヤマトの作ったビブルカードが、すでにアラバスタ編で描かれていたことに驚く読者も多く、20年越しの伏線回収として大きな反響を呼びました。