雪国・札幌の宿命…どうなる生活道路排雪 市の提示案「負担は減るが道幅狭く」町内会はなに思う
STVニュース北海道
札幌市は生活道路の排雪について、市と町内会などが費用を分担する「パートナーシップ排雪制度」を見直し、市は費用の全額負担を検討しています。 排雪のやり方はどう変わろうとしているのでしょうか。 (宮の沢町内会 中川和彦会長)「この辺もこう!その辺もびっちり!」 冬本番を前に道路の積雪に頭を悩ませているのは、札幌・宮の沢町内会の中川会長です。 路肩の雪は毎年、背丈を超える高さだといいます。 (宮の沢町内会 中川和彦会長)「冬は恐怖」 市民生活に影響を及ぼす生活道路の積雪。 札幌の排雪で中心的な機能を担ってきたのが、1992年に始まった「パートナーシップ排雪制度」です。 市と町内会などが費用を折半し、生活道路を排雪するもので、希望に応じてシーズン1回まで実施されます。 各町内会などが支払う額は現在1キロあたり51万6400円。 宮の沢町内会も毎年1軒につき3500円を徴収していますがー (宮の沢町内会 中川和彦会長)「5000円になったら脱退するとかこれ以上は辛いとかアンケートで出ている」 札幌の排雪の在り方について2024年11月20日に開かれた専門家らよる検討会。 (札幌市の担当者)「パートナーシップ排雪などにおける地域・行政・行政の現状と課題について」 人件費や燃料費の高騰で高止まりする費用負担や、深刻化する作業員不足に対応するため、新たな手法が提示されました。 示された案は市内の生活道路3800キロを50日間かけて排雪するもので、費用は全額市が負担。 開始時期の前倒しや道路状況に応じて作業を進めることにより、費用を抑え、ピーク時には作業人員を2割減らせる試算です。 一方で、排雪後の通行幅はこれまで6メートル程度でしたが、4.5メートルに狭まります。 (宮の沢町内会 中川和彦会長)「負担が減るのは助かる。4.5メートルだと車はすれ違えなくなる心配がある。お金は安くなるけど使い勝手が悪いというのは困る」 新たな排雪手法について、札幌市は2024年度、白石区や西区などの4地域で試験的に実施し、今後の方針を決める予定です。