山あいにのぞく、春の妖精 雪残る群生地に咲くセツブンソウ
長野県千曲市戸倉の「戸倉宿キティパーク」近くのセツブンソウ群生地で、落ち葉を押し分けて小さな花が顔をのぞかせている。北向きの斜面には雪が残るが、暖かな陽気に包まれた14日は、訪れた人が愛らしい姿をめでながらスマートフォンで写真に収めていた。 【写真】春を呼ぶフクジュソウ、北アルプスと「共演」
観光客「雪と一緒に見られてきれい」
群生地の広さは約1万8千平方メートル。白い花びらのように見えるのは「がく」だ。中野市から初めて見に来たという60代の女性は「小さくてかれんな花ですね。雪と一緒に見られてきれいです」と満足そうだった。 住民有志の「戸倉セツブンソウを育てる会」によると、今年は断続的な降雪で1週間ほど生育が遅れている。例年通り2月下旬に開花したが、見頃は20日ごろになりそう。宮本章会長(79)は「春の妖精とも呼ばれる美しい花。元気よく雪の中から顔を上げる姿を多くの人に楽しんでほしい」と話している。