私からあなたへ、50代のエレジー
あなたの関わりが、相手の可能性を開く
部下は自分の思い通りに動いてもらうための「スペック」や「機能」ではない。意志を持ったひとりの人間である。 このときのセッションを機会に、Aさんの「部下」に対する意味づけに変化が起こったようです。 Aさんは部下に「君は、この会社をどうしたいのか?」と問うようになり、また、Aさん自身も「自分はどういう会社にしたいと思って、これまで頑張ってきたのか?」を熱く語るようになりました。 私とのセッションでも、「50代は変わらないよ、手遅れ手遅れ」と話していたのがまるで嘘のように、Aさんと部下の関係が「上下関係」から「同士」のような関係になっていくエピソードをたくさんお聞きするようになりました。 「定年したあとも、部下たちから飲みに誘われるような関係でいたいな」Aさんはこの体験を通して、「自分の関わり方次第でいくつになっても相手は成長できる」ことを実感されたのだと思います。 Aさんの体験から見えてくるのは、相手が何歳であったとしても、相手に興味を持ち、相手を主体に考えれば、新たな可能性が見えてくるということなのではないでしょうか。 さて、50代の私たちは、50代を成長させることを諦めますか? それとも? 50代の私たちは、自分の成長を諦めますか?それとも? 負けるな、怠けるな、同士の50代! 着想:ケツメイシ「海外駐在員への唄」ミュージックビデオ (日本コーチ協会発行のメールマガジン『JCAコーチングニュース』より、許可を得て転載)
【著者】 田邉曜子 株式会社コーチ・エィ 獨協大学経済学部経済学科卒業。 音楽・エンターテインメント業界にて、多くのヒット・アーティスト育成・企画業務に携わる。その後、大手IT情報・通信企業の広報、経営監査室を経て、独立系金融投資顧問会社や食品輸入商社にてオーナーなどの経営者を補佐。クライアント自身が変化を起こしリーダーシップを備えていくコーチングの概念に共鳴し、コーチ・エィに入社。 多様な業種・規模での経験を活かし、クライアントの思考の「枠」を超える発想を促すコーチングを得意とする。「人は誰でもリーダーとして活躍できる」をポリシーに、変革を実現するリーダーに必要とされる、ビジョンの明確化、周囲の意識と行動の変化を促すためのリーダーシップを、クライアント自身が備えることにフォーカスする。
田邉曜子(コーチ・エィ)