なぜ大谷翔平の"相棒"水谷一平通訳はドジャースを緊急解雇されたのか…ESPNが前日にインタビューしていた撤回された内容とは?
ドジャースの大谷翔平(29)の専属通訳として公私共にサポートしてきた水原一平通訳(39)がドジャースを解雇されたと20日(日本時間21日)、ロサンゼルスタイムズ紙やESPNなどの複数の米メディアが報じた。ESPNによると水原通訳は、違法なブックメーカーでの野球以外のスポーツペッティングに手を染め、借金が450万ドル(約6億7000万円)に膨らみ、大谷の銀行口座から50万ドル(約7500万ドル)の送金が2度、確認されたという。大谷の弁護士が所属するバーク・ブレトラー法律事務所の広報担当者が「我々は大谷が大規模な窃盗の被害者であることを分かり、この問題を当局に引き渡した」との声明を出し、ドジャースが事態を確認した上で、水原通訳を解雇。前日の韓国でのパドレス戦後に水原通訳は、クラブハウスで「ギャンブル依存症の私にすべての責任がある」と懺悔したという。 【全文掲載】大谷翔平がSNSで結婚を報告
大谷翔平とドジャースに衝撃が走った。韓国での開幕戦のさなかに2017年からコンビを組み、まさに"一心同体"で、通訳だけでなく、運転手役や、練習パートナー役まで務め、大谷を公私に渡ってサポートしてきた水原通訳が球団から解雇されたのだ。20日のパドレス戦の試合途中にもアイポッドを手に持ち、大谷にデータなどの説明する姿が映し出されていた。またスタンドでは、田中真美子さんと共に水原通訳の妻も、大谷を応援していた。だが、ESPNによると試合後に水原通訳はクラブハウスでチームに「ギャンブル依存症となった私がすべて悪い」と懺悔したという。 いったい水原通訳に何が起きていたのか。 最もこの問題を詳しく報じているESPNによると連邦捜査当局が南カリフォルニア州のブックメーカーを運営するマシュー・ボウヤー氏を捜査している中で、この1月、大谷の銀行口座からの送金が発覚した。 米国でスポーツ賭博は40近い州で合法だが、カリフォルニア州では違法。ESPNが、情報筋から得た話によると、少なくとも昨年の9月、10月と2度、50万ドル(約7500万円)の送金が確認されたという。 ESPNが大谷の代理人に確認したところ、当初は「水原氏の借金を肩代わりした」と語り、同メディアは、19日に90分間、水原通訳をインタビュー取材した。 水原通訳は、2021年にサンディエゴのカジノでボウヤー氏と知り合い、その年の後半からスポーツペッティングを行うようになり、2022年の末までに借金が100万ドル(約1億5000万円)以上になったことを明かした。水原通訳は、以前は「ドラフトキングス」というブックメーカーを経由して賭けを行っていたが、ボウヤー氏経由で賭けを行うようになり、合法だと思い込んでいたという。 主に賭けの対象は、海外サッカー、NBA、NFL、カレッジフットボール。 「野球に賭けたことはない。それは100%(本当)です。ルールは知っていました。春季キャンプでそのことについてのミーティングがあります」 野球に賭けていないことを強調したという。 ESPNによると、MLBの選手や従業員は、野球以外のスポーツに賭けることは許されているが、違法なブックメーカーや海外のサイトで賭けることは許されていない。またルールブックには、違法なブックメーカーでの賭けはコミッショナーの裁量で処罰の対象になると記載されている。 さらに水原通訳は取材に対してこう説明した。 「ギャンブルは苦手だ。一度も勝ったことがない。つまり自分で墓穴を掘ってしまい、その穴はどんどん大きくなり、そこから抜け出すためには、もっと大きな賭けをしなければならず、負け続けてしまった。雪だるま式に」 借金は、450万ドル(約6億7000万円)にも膨れあがり、水原通訳は、借金の返済の肩代わりを7億ドル(約1050億円)でドジャースと契約した大谷に頼んだ。 「明らかに彼(大谷)はそのことを快く思っておらず、二度とこのようなことがないように助けてくれると言った。彼は私のためにそれを支払うことを決めた」 大谷は、自分のコンピューターにログインし、水原通訳が見守る前で、数か月分の借金の送金を行った。大谷が水原通訳に直接、お金を渡さずに、ボウヤー氏に直接、電子送信した理由は「大谷がお金に関して私を信用していなかった」からだという。また送付の際、取引の説明欄に「ローン(貸付)」と書き加えている。
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