公明、逆風はね返せず 新代表で臨むも苦しい戦い 大阪では幹部が落選確実
公明党は、連立を組む自民党の派閥パーティー収入不記載事件に伴う与党への逆風を受け、幹部の落選が確実となるなど厳しい戦いを強いられた。先月28日に就任した石井啓一代表は、自らも初めて小選挙区で立候補しており、「選挙の顔」としての役割を果たせなかった。 【写真】「常勝関西」で公明副代表の佐藤茂樹氏が落選 大阪3区で維新との全面対決に敗れる 比例代表から転出し、衆院埼玉14区で戦った石井氏は、選挙戦を通じて自身の地元活動に時間を割かざるを得なかった。そのため、日本維新の会との全面対決となった大阪府、兵庫県の激戦区には山口那津男前代表らも精力的に応援に入って支持を訴えたが、大阪3区で佐藤茂樹副代表が落選確実となるなど、逆風をはね返せなかった。 27日夜、BS番組に生出演した西田実仁幹事長は「政治とカネの問題を含め、与党に対する怒りが如実に表れている」と厳しい表情を浮かべた。選挙戦終盤に、自民が非公認とした候補が代表を務める政党支部に対し、活動費2千万円を支給した問題が発覚したことにも言及。「ダメ押しになった。残念だ」と述べた。(長橋和之)